Merry Christmas 2022 日本海と太平洋

 

映画「キャッチミーイフユーキャン」は、

 

良いクリスマス映画だな、と思った。

 

レオナルド・ディカプリオが、小切手偽造を

続けながら人々をだまし、逃げ続ける詐欺師で、

トム・ハンクスがそれを追いかけるFBI捜査員。

そんな、前情報が観る前から頭の中にあって、

実際に見てみると、まさにその通りの展開。

二人のかけひきとかユーモラスにハラハラと

描いているんだけど、まあそういうエンタメ

なんだろうと思って見ていたら。

その追いかけっこが終わった先に、

意外な結末に転がっていく物語に驚愕する。

 

ああ、そこがやりたかったのか。

 

まるで、ずっともやもやしていた

ミステリーの犯人が明らかになった

瞬間のような爽快感と後味の良さ。

この「爽快感」を作るために、途中の逃走劇が

組み上げられたのか。と、スピルバーグ監督や

脚本家の手腕に唸らされる。

 

「人をだます」という切り口でみたら、

太陽がいっぱい」にあるのは、欲望への痛みだとか眩しさで、

いわば「日本海」のような、

刺さってくる感じの美しさがあるのだけど、

「キャッチミーイフユーキャン」は、

ちょっとしたユーモアやカラッと晴れた爽快感もあって、

ほっこりする太平洋のような楽しさがある。

 

一番魅せたいところを、最も効果的に魅せるために

前半を緻密に組み、視聴者を飽きさせず、楽しませながら

最後まで引っ張るように作っている。

優れた作品の作り方の理想的なお手本のような作品であった。

 

オープニングのアニメーションもセンスがあってかっこよかった。

 

ということで、素敵なクリスマスを!Very Merry Every Day!□