大河ドラマ「鎌倉殿の13人」について、
初回は、おぼこい青年だった義時が、
ラストには、大義のためには家族すら殺める極道・義時に
変貌しているのが、壮絶だったのだけど、
舞台裏の特番かで、脚本の三谷幸喜氏が、
「キャラクターと役者が、
1年を通じて共に成長していくのが、
まさに大河ドラマの醍醐味なんです」
といったようなことを言っていて、
視聴者も、1年をかけて1週間ごとに
その成長を見守るのが大河ドラマなのだと思ったのです。
ほぼ日の學校で浦沢直樹先生が、
「漫画のまとめ読みってやってはいけない。
だって週刊連載していて、その都度、
作者の成長や体調が描き込まれているんだから
それを読者は一緒に楽しまないと」
というようなことを言っていて、
大河ドラマと一緒だなと思ったのです。
まとめ読み。とか、イッキ見。とかよく聞くけど、
あらすじを一気に脳みそに流しこむのもいいけど、
確かに、本当の楽しみ方は、
物語の表層を追うだけではなくて、
作り手の成長や変化までもリアルタイムで味わっていくのが
よいのではないか、と思うのです。
忙しい時代だけど。
忙しい時代だからこそ。□