歯医者から定期歯科検診のハガキが届いた。
予約の電話をしたが、翌月から院長が入院するとのことで、その前に検査を受けてほしい。と、半ば押し付けられるように日時が決まった。
普段の検診は、2回に分けて検査とクリーニングを行っていたのだが、院長入院の都合もあってか、今回は1回にまとめたこともあり、いつもの歯科衛生士も少し慌てていたように感じたのだが、
終わってみてびっくり。
「今日で、本院は閉じることになりました」
もともとこの歯医者は、院長の個人経営だったが、院長もそこそこの高齢にもなってきていて、1年ほど前から医療法人という形になったという。
要するに、法人のボスがこの歯医者を経営・管理する形となり、院長自身もそのボスから雇われているという形態で運営がされていたようだ(医療法人の意味を初めて知る)。
このたび院長の体調不良で入院することになり、退院後にそのまま引退を決めたようで、実質、院長も歯科衛生士らスタッフも、全員が、今日をもって、この歯医者を引退する!ということらしい。
それが、最後の最後の日に、突然発表されるって、どういうことなんだ。
偶然すぎるというのも驚きだけど、それ以上に、閉じるって..........。
俺は、次回からどこに行ったらいいんだ。
数か月後には新しい院長が医療法人より決定され、合わせて一新したスタッフたちが配属されるということで、物理的には同じ建物でありながら、全く新しい歯科医院として経営がはじまるとのことだった。
次回検診も、心機一転した歯科医院から案内しますとの説明を受けたのだが。
患者として、はいわかりました。とも即答はできない。
だって、見たこともない院長と歯科衛生士に、すぐにスイッチできるのかよという気持ちである。
というか、直前までこのことは言えなかったということだけど、他の患者にはちゃんと伝わっているのだろうか。自分がこの日に検診に来なかったら、きっと今日のことなど全く知らないまま過ぎていたのではないか。それはそれで、お客様第一からはかなり外れたやりかただよなあと思ってしまう。
歯科衛生士には毎度お世話になっていたから、一応新しい職場が決まったら連絡を欲しいとだけ伝えて、秋の冷たい雨の中、帰宅した。
こんなことってあるのだな、ここ最近でもっとも驚愕の事件であった。□