制作日記 樹の会展25(5)

 

描き始めたときの、

今火を起こしたばかりのストーブのような感じ。

 

部屋があったまっていない。

手早く決めようとして、細かいところにちまちまと手を動かして、

絵が固くなっている。

やがてそれが「あー、もうだめだっ、くそったれ!」となって、

突然太い筆をもって、全部つぶしてみたりする。

すると、あれ、おもしろいかもしれない。ってなって、

そこからようやく「あったまった」状態になる。

かれこれ、1時間くらいかかっちゃっている。

 

いつも思うが、一気に気持ちに火が付く、サプリメントみたいなものってないかと本当に思う。

処方箋に行ってそういう薬もらえたらと思う。

 

ドーピングなしでハイになる方法をどんくさく毎日ゼロから探すのが、絵描きだ。

 

ミュージシャンが麻薬に手を出しているのは、それなのかもしれない。

手っ取り早く、ハイな状態になって、楽曲が流れるように頭の中に出てくるようなところまで、薬が一気に持っていってくれているのかも。

薬が欲しいと思うメカニズムをなんとなく、気付いた気がする。

 

もちろん、やらないけどね。

自分をハイにするのは、制作後のビールだけである。本末転倒だが...□