制作日記 茨木美術協会展2025

 

来週に開催される茨木美術協会展に、

8号の作品を出品する予定である。

 

だが、正直なところ、ちっともやりたい気持ちが起こらない。

 

出品することは宣言してしまったし、

会期中は会場の当番もすることになっているから、今更辞退はできない。

 

刻一刻と〆切が迫るなか、また明日、また明日、と先延ばしにしていて、

ちっとも進まない現状が、脳裡にこびりついていて思い出すたびにため息が出る。

流石にもう着手しなくては、と無理やりアトリエに入り、キャンバスを広げて一手目を描いてみたが、やっぱりろくでもないものが出来そうで、ますます気が滅入る。

 

やりたいようにやればいい。

 

ふと、そんなフレーズが頭に浮かんだ。

タブローを描かなくちゃいけないと自分を追い込んでいたけど、

別にタブローじゃなくていい。

鉛筆で描くとか、万年筆で描くとか。

今自分がやりたい道具で、やりたいようにやったらいい。

 

頭のどこかに小さな穴があいて、

中にたまったガスがすっと抜けていくような気がした。

 

それだ。それでいい。

ルールを作って苦しめているのは自分なのである。

であれば、そのルールを壊すのも自分でよい。

やりたいように作ってみる。

モチベーションが戻ってきた。よし、描こう。今回は、鉛筆だ。□