育児日記

 

何が苦しいのか、ようやくわかってきた。

 

つまり、自分はADHD=多動脳ということである。
これまで、ずっと自分を苦しめてきたのは、
1つのことにずっと集中ができないという事だ。
頭の中が、ずっと忙しい。
映画を観ているときですら、別の漫画やゲームのことを
考えてしまう。
突然、文章が頭に映像のように現れて割り込んできたり、
やりたいことが10個くらい同時に脳に押し寄せてきて、
どれから順番にやっていいかわからなくなり、
パニックになったりする。それが自分だ。

独身でいたときは、あれこれ気持ちが飛んでもすぐに
そちらに頭を切り替えて、脳の要求に応えていた。
例えば、3分本を読んでから、10分テレビを見て、
それから20分ゲームをやる。みたいなことをして。

だけど、育児が始まり、
「育児だけにずっと携わらなくてはいけない」という状態が
脳に課せられたとき、脳が悲鳴を上げた。
これまで切り替えることでごまかしていた方法が全て禁じられてしまった。
閉所恐怖症の人間に、一日中閉所ですごせと強要されているのと同じだ。

 

女性に多くを押し付けてきた昭和のおやじたちは「俺も同じだ」という。
本当に同じか?幼児のコントロールができないという最も過酷な時代を
全て女性にまかせてきた連中に「同じ」と言われることに疑問を感じる。

世界が与えてくれた社会的な手厚さは、
裏を返せば育児ノイローゼ増殖計画だともいえるのではないか。□