他人の都合にやきもきなどしてはいけない。
どんなときも常に「花であれ」と自分を戒めている。
だが、死力を尽くした展覧会に、さらっと「忙しくていけなかった」と言われるとやっぱり大なり小なりショックを受けてしまう。
鳩尾にチェスト!と正拳突を打ち込まれ「おえっ」となったような気分になる。
彼らの忙しさに勝てなかった自分の魅力の至らなさに腹が立つ。
誰でも、本当に会いたい人間であればどんなに忙しくても絶対に会いに行くし、
誰でも、見たい作品であればどんなに忙しくても絶対に見に行くのである。
つまりはその程度のものでしかないのだ、自分という花は。
どうしても会いたいと思われるような魅力のある人間になりたい。
どうしても見たい。と思われるような魅力のある作品を作りたい。
否、作らなくてはならない。それが俺の生きる目的じゃねえか。
それができないなら生きている意味なんかない。
結局なんだかんだで見返りを求めてしまう。
花であることは難しい。
俺も、まだまだ修業が足りない。□