2023-04-01から1ヶ月間の記事一覧
「僕らは一体なにを観測しているのだろう」 一切、原稿もなく、資料もなく、会場に姿を見せるや、 唐突にマイクを手にして始まった書家・武田双雲氏の講演は、 思いつくままにマシンガントークを続けるスタイルで、 「これって講演なの?」と思わざるを得な…
なぜ、バラックに惹かれるのか。 集落の中に突然現れた、さびれたトタンのバラックに美しさを感じる。 バラックを建てた人は、別にアートを作ろうと思ったわけではない。 道具をしまっておいたり、物置にしたり、なんらかの生活目的で作っただけだ。 素材だ…
・ニュースで聞いたり新聞で読むよりも、はっきりとわかり、伝わる面白さは何故か。 → ニュースや新聞は「連載小説」だから。ずっと観ていないとついて行けない。 → 紙面や時間が限られていて、さらに同業他者より前に出るために情報をつめこむから、わかる…
何かが足りない。 でもそれが何かがわからない。 思いついたままに、ピアノを描き足してみる。 いつかどこかでみたピアノの記憶をひっぱってきて、絵に見所を作ってくれないかという他力本願のような思い付きだ。 でもそんな思い付きは、絵に定着していかな…
業務をしながら、個展をする僕の姿をみて、 かつての上司が「二刀流だね」と言ってくれたことがある。 だけど、大谷翔平選手のような「本物の二刀流」を見ると、 自分は「なんちゃって」でしかないことが浮き彫りになる。 とは言え、そんなことはずっと前か…
【所感&考察】 ・「動物を見る」のではなくて「動物の営みの美しさを見る」として 動物園をリブートさせた。 ・「動物を見る」という見せ方は、マイナーチェンジ・モデルチェンジを 繰り返していかねばならないし、すぐに飽きられてしまう。 見てほしいもの…
【所感・考察】 ・「興味が無い。何も知らないこと」を、武器にしている。 →そんな自分でも「えっ」と思うもの(=「前のめり12°の法則」)こそに、 埋もれたチャンスがあると目をつけ、考えていく。 ・知る前の自分のノートを残し、知ってしまった後に振り…
澤屋まつもと 守破離 雄町 (京都府京都市伏見区/松本酒造株式会社/95点) matsumotoshuzo.com 京都を代表する銘酒なのだが、 久しく飲めていなかった。 改めて、美味いな、と衝撃を受けました。□
2023年4月現在の予想
「人間が作るものなんて、大抵たかが知れてます。 でもその中でも時折、すごい!というのがでてくる。」 小島秀夫監督がSpotifyで語っていた。 「人間が作るものなんて、大抵たかが知れている」 というフレーズが耳に残る。 この言葉を聞く以前から、 最近、…
「異常 アノマリー」 エルヴェ・ル・テリエ著 早川書房 (注意:以下、ネタバレ前提で書きます) ヒデミス2022で小島秀夫監督が絶賛した作品。 飛行機がひどい乱気流に巻き込まれ、 それを抜けたとき、飛行機が二つに分かれた。 一機は、その時点3月の地上に…
「一緒に仕事をする」 ということに警戒する。 それまではお互い、フランクに言いたいことが言い合える無二の親友であったとしても、仕事という「責任」を共有することになったとたん、それまで全く見えていなかった、お互いの考え方、生き方、スタイルが目…
【所感&考察】 ・やりたいことは「民謡」なのかもしれない。 ※「民謡」= 超ローカルなこと、その地域のみんなが見えている・知っていることを大切にうたう。 ・普遍化したいという欲はない。 ・「民謡」をやっていたら、それが知らずに世界につながって、…
村上春樹氏の6年ぶりの新作「街とその不確かな壁」がリリースされた。 書店に走る。 久しぶりの超話題作の登場である。 書店も特設コーナーを設け、平積みにして大々的に陳列をしていた。 ずっしりと厚く重いハードカバーの新刊を手に取ってレジに向かう。 …
モリサワフォント × VAUNDY フォント、萌えます。 okitegami.morisawafonts.com
これまで、 個展会場には作家はいらない。 絵だけがあればいい。 とずっと言ってきた。 作品が作家の代わりになって 話してくれる。 それが作家としての理想である。 その考えは今も変わらない。 作家が作品の横について、作品について あーだこーだと語るの…
ゴールデンカムイを読み終えた。 いまさら。だけど。 ゆっくり、じっくり、楽しく、読んだ。 いろいろなことを同時にやる性格だから、 一気読みというのが体質に合わないということもあったし、そもそも一気読みというのは「連載でよむ」=「作家と読者が共…
制作は、昨年の個展の続きからスタートする。 昨年の作品を改めて眺めてみた。 属性をどんどん切り捨てて切り捨てて、平面化をかなり強くすすめようとしていたが、 ねらいどおりにいかず、結局どっちつかずの絵になっている。 ここからスタートした時、選ぶ…
急がずに急ぐ。 パニックを抑えて、おだやかに、急ぐ。 おちつけ。おちつくんだ。 それは、悟空と悟飯が、スーパーサイヤ人になりながらも、 冷静な状態であることを手に入れたような状態だろう。□
まだこんなミスをするのか。 完成した二人展のDMを見て、軽く落ち込む。 誤字が無いよう、デザインに不備が無いよう、何度も修正し、見直し、細心の注意を払った上で発注したはずだった。 けれど、完成したDMは、イメージよりもだいぶ文字が小さくて、全体的…
「ん 純米酒」 (青森県弘前市/三浦酒造株式会社/86点) 三浦酒造 「ん?」 という気持ちでいただきました。 軽い気持ちで手に取った作品でしたが、 期待を上回る秀作でした。うまいです。□
グラフィックデザインがこれほど時間のかかるものだとは。 たかが1枚のDMに半月かけて、 アトリエの新聞の創刊号で一カ月かかっている。 普段さらっと雑誌を眺めていたが、 みるだけならば1秒のものを、作り手は半月も1か月もかけて 作り込んでいる。その事…
杉本博司の仕事まとめ @影老日記 ◆写真 「ジオラマ」 「劇場」 「海景」 「三十三間堂」(撮影の苦労) ◆古美術 古美術商MINGEI ◆能・文楽 9.11N.Y 能「屋島」 杉本文楽 曾根崎心中付観音廻り ◆建築 直島 護王神社 ◆割烹「味占郷」@婦人画報 ◆書家「青天を…
杉本博司が、すごい。 彼はこれまで一体、どこに隠れていたのか。 否、隠れてなどいない。 彼の活躍の場は世界であって、 日本の上空をずっと飛んでいたのである。 否、時折日本にも降り立って、足跡を残してもいた。 自分も「海景」や直島の護王神社には対…
「面白い」ってなんだろう。 改めて「面白い」を考えてみたい。 直感的には笑いを伴うもの、を想像する。 コントや漫才をみているときに、 ゲラゲラと笑って「面白いなあ」となる。 あるいは、 マンガを読んで「面白い」というのもよく聞く。 学生時代に永井…
「清酒 タクシードライバー」 (岩手県北上市/喜久盛酒造株式会社/90点) 喜久盛酒造 なんで、タクシードライバーなんだ。 しかも、このデ・ニーロはゾンビか。 というインパクトのある銘柄。そしてジャケット。 B級的なインパクト優先のような印象がある…
AIの時代にどう立ち向かうか。 2016年11月 AIがレンブラントの新作を描いたという記事を書いた。 2020年3月 AIが手塚治虫の新作マンガを描いたという記事を書いた。 そして、2023年4月現在 「AIにアートを描かせる」というスキルを競う時代が来ている。 少し…