2017-09-01から1ヶ月間の記事一覧

今日の一冊

「日本の国宝100」橋本麻理著 幻冬舎新書 今年は「国宝」に湧いている。東京と京都の国立博物館が手を組んで、それぞれが持つ国宝を大規模に棚卸し公開する「国宝展」の開催がその要因の一つだろう。本書は2011年に出版された。橋本麻里女史は様々な場所…

勝ちも負けも無い。

「勝ちたい!」 「負けたくない!」 そういう言葉を受けるとき、 僕はいつも 「勝つ」って何? 「負け」って何? と問いかけ返したくなる。 例えば、 100メートル走を10秒00で走った人に対し、 9秒99で走ったといえば、それは後者が勝ちなのかもしれない。 …

期待に応える

「今年はかくし芸、何するんですか」 無邪気に投げかけられたこの問いかけがぐさりと僕の胸を刺し貫いた。 ようやく出品が終わり、ホッとしたのも束の間次週には恒例の秋のスケッチ旅行がある。 毎年、そこでお馬鹿なかくし芸を披露していたのだが今年は人数…

今日の一冊

「戦火のなかの子どもたち」いわさきちひろ著 いわさきちひろと言えば、美しく明るい色合いの瑞々しい透明水彩で、子供達の「光」を描く作品が印象的だが、本書は「影」を描く。華やかな色は全くない。モノトーンで描かれたこどもたちと、選ばれた小さな言葉…

今日の一冊

「みみずくは黄昏に飛び立つ」村上春樹×川上三映子 新潮社 作家が描ききってよい点と、読者に想像を委ねる点との、絶妙なクリティカルポイントが明らかにされる。作家の多くは「語りたい」のであるが、村上春樹氏はそれらを沈黙し、読者に委ねてしまう。クリ…

5秒のために

出品目前である。 この2か月間、自宅で制作していたS100の作品がほぼ完了したため、アトリエに運び込んだ。出品に耐えるものかどうかの事前審査が入る。あくまでも師の目であり、本審査ではないが、概ねその目は間違いはない。 「...................駄目だ…

5ヶ月目のイタリアン

大阪・福島区のはるか北。もはやここは福島とはいえないのではないか。そんなところにそのイタリアンの店はあった。 18:00開店に合わせ入店。大変美しい内装。テーブルに隙なく並べられた食器が光る。カウンターには若いシェフが一人。そして給仕が一人。と…

そしてゼロになる

8月の盆休み前に職場の課で宴会を企画した。 同僚が勧めてくれた豚しゃぶの美味い店の「豚しゃぶ満喫コース」を予約した。とても楽しみにしていたのだが、当日になって、台風が直撃する事態となり、13:00になると「至急退社するように!」との社内放送が入っ…

今日の一冊

「騎士団長殺し」村上春樹著 新潮社 すいすいと読み進む引き込む文体で、物語も具体的に描かれているのに大きな抽象的な問いかけを残す。だがその問いかけも流動的であり、読む人間によって問いかけの内容が変わる。これが村上文学のすごさだろう。 「騎士団…

僕たちの失敗

Aの視点からみれば、 ちゃんと報告もする。成果も出している。 Bの視点からみれば、 何をしているかよくわからない。 それほど多忙でもないはずだがいつも席に居ない。 こんな人間Cがいる。人間の本当の正体とは、どこにあるのだろうか......? Aの視点から…

素直になろう

芸術を全くわからない人間が、わかっているふりをして自らの現実に無理やり芸術を紐付けて、近づこうとしてくる姿によく出くわす。そういう人間は先ず必ず僕のことを「画伯」と呼ぶ。そして次にすぐ商業や業務に芸術を使うことを提案してくる。そんなもので…

日本の居酒屋

いきつけの居酒屋の大将が腕を骨折した。 全治3か月ということらしい。どこにでもあるチェーン店やファミレスであるならそれは仕方ないな。とあきらめたのかも知れない。だが日本の居酒屋には「旬」がある。これから3か月といえば秋の旬だ。もう今年は秋の旬…

今日は勝利

台風18号が接近する中、アトリエに100号の作品2枚を運び込む。1枚、米だわら1つくらいの重さがある。それを担いで自宅とアトリエ、片道20分を2往復。 毎年のことだが、十字架を背負うキリストのような気持ちになる。これは自分の宿命なのだと毎年歯を食い…

スーファミミニ!!

スーパーファミコンミニ予約開始! 前回、長い欲望の戦いの果てに「販売終了」となって絶望の淵に落とされた、あのファミコンミニの屈辱を二度と繰り返してはならないと、今回はきっちり予約に臨むことにした。(たまには僕も学習する) ヨドバシカメラにて9…

ワーストはペシミスト。

感情をすぐ前にだして金切り声で怒鳴る女性と、 静かで黙って悩む男性とを比べた時、 静かで悩む人間の方を苦手とする人間がいる。 これまでの人生哲学として、 感情を表に出す姿こそを悪と定義し、自制し、 決してその姿を他人に見せまいと努めてきたのだが…

ほんとうの仕事

私淑するわたなべゆう氏から個展の案内が届く。 どうしても行きたい。なんとしても....!! しかし会場は名古屋。そして出品直前.....。 それでもどうにかして行く方法が無いかを真剣に悩み考えている.....。 どんなに遠くに居ても、どんなに忙しくても、全…

今日の語録

すべての言葉のネガをポジに変える強い気持ちがほしい。□

禁忌

いよいよiPhone8の発表がされるようだ。 Appleが次にどんな「作品」をリリースするかについて、僕は、消費者の視線というより、むしろ現代美術の作品発表に立ち会うような気持ちで迎え入れている。 iPhone8の、What's New?はどうやら「有機EL搭載」のようだ…

仕事の極意

どうしても、のって来ないときがある。 人間いつでも調子がいいわけではない。むしろ調子がいいときの方が少ないのではないか。だからといって仕事を放棄するわけにはいかない。のって来なくても、調子が悪くても、続けるしかない。釣り糸をたらして1週間、…

自分のために

少し慌てている。慌ててはいけない。 慌てた時こそ、今目の前にある1つの仕事を冷静に見つめる。 組織のためでなく、賞賛のためでなく、他人のためでもなく、 ただ、自分のための作品をつくろう。 誰にも見せなくていい。誰にも褒められなくてもいい。 ただ…

今日の日本酒

純米酒 寶剣 湧水仕込(広島県・呉市/宝剣酒造株式会社/評価:7点) 広島の酒といえば寶剣である。辛くて強い。まさにマスターソード。それにしても呉の酒とは知らなんだ.....。□

ゼルダの伝説 その2

くどいかもしれないが、もう少しゼルダの伝説について触れておきたい。 ブレスオブザウィンドは、初代ゼルダの伝説を深く深く読み解き、オープンワールドに仕立てあげ、リブートしたものであると解釈している。この2作品は、ゼルダの伝説シリーズの長い歴史…

ゼルダの伝説 その1

ゼルダの伝説ブレスオブザウィンドを終えた。 毎日こつこつと小さな時間を作って遊び続け、3月の発売から半年でようやくエンディングを迎えることが出来た。クリアだけ目指すのならばもっと早く終わっていたかもしれない。だが祠探しや村人たちの悩みを解決…

いつも丁寧にスケッチを

とても尊敬する日本画家のM氏を想う。 3年前、代官山で開催された個展で初めてM氏にお会いした。ふだんは大作しか見たことがなかったが個展では主に小品とスケッチの展示となっていて、新しい魅力に触れる機会となった。M氏の仕事は、小品であってもスケ…

記録ではなく記憶

メモが好きだ。 世界に溢れる興味を引くこと、自分が考え出したアイデア等、消える前になんでもかんでもメモをする。 いつも片手にメモをもって歩いている。メモが無い自分は、あたかも凧糸を切られてしまった凧のように、どこかに飛ばされてしまうような不…

引退

8月の終りに突然のメールが飛んで来た。 「会社を退職することになりました」 入社した当初、自分の業務指導をしてくれた先輩からだった。当時の部署を離れて以来、一度も挨拶が出来ていなかった。メンタルをやられて長期休暇と出勤を繰り返してきたが、ここ…

point of no return...

所長の方針説明に疑問。 「方針」そのものは理解できたが、そもそも「手段」がわからない。 やり方、仕組みまでを提示するのが長たるものの役割ではないのか? そんなことをぼやいたら、 「お前が考えることだ(そこまで指示されないとできないのか?)」 と…

今日の日本酒

米と護(こめとまもる)純米吟醸(大阪府・茨木市/中尾酒造株式会社/評価:9点) 衝撃が走った。なななんじゃこりゃあああああああぁ~!うっまいぞおぉ~!どどんがどーん!! ロッキーに不意打ちを喰らったアポロ・クリードのような、そんな衝撃。まさか…

人はどこを見ているか

以前アトリエのメンバーと、自宅での鍋パーティを企画したときのことだ。 久しぶりに自宅にお客さんを招く企画だったから、ごみが床に落ちていないように徹底的に注意して、ホコリが積もったテレビや棚を丁寧に水拭きして、友人たちが来るのを待った。ところ…

ほぼ日手帳!

ほぼ日手帳2018が本日リリースです。 出会ってもう20年くらいになるだろうか。以降、毎年9月が来ると、ああもうこんな時期か。もう年末か....。と思ってしまう。光陰矢の如し。 ほぼ日手帳は僕のすべてである。仕事を終え毎日就寝前に机上に手帳を開き、一日…