NEXTレンブラントプロジェクト。というものがあるらしい。
オランダの研究員がディープラーニングでレンブラント作品の
特徴を分析し、3Dプリンターにて画肌すらもリアルに再現させ、
まだ世界が見たことのないレンブラントの新作を生み出した。
というのである。
人工知能がチェスや囲碁、将棋のプロを負かすというニュースが
時折報道される中、いよいよ芸術作品の世界にも科学技術の猛威が
迫ってきているようである....。
もう世界から芸術家は必要なくなってしまうのだろうか....。
否!
芸術作品とは、作家がそれまでの人生で経験してきたものが
全て盛り込まれて紡がれていくものである。
1枚ごとに日々の小さな変化の全てが都度、盛り込まれ、
それが芸術作品を厚くし、鑑賞者をわくわくさせるのである。
技術が生み出したレンブラントの新作は、新たなレンブラントの
経験が盛り込まれることは決してない。
遺されたレンブラントの経験のみでつくりあげられたものだ。
そこに新しいレンブラントの息遣いはないのである。
芸術家は科学技術ごときには負けないのである。
人間だから。生きているからこそ。描きこめるものがある。
それを大切にしてまた絵筆をにぎるのである。□
#とかいっても、もしこの科学技術が僕をディープラーニングしたら
どんな絵を描くのだろう......観てみたい気もするのだ(笑)。
僕の代わりに構成を考えてくれるのだろうか。