ごみと宝物

アトリエも大きな地震の被害を受けたようだ。
地震のあった先週は、教室を全て中止したという。
モチーフや石膏像、書籍などが床にぶちまけられた状態になっていて、まだまだ片付かないという事で、所長に呼び出された(わが自宅もまだひどい状態になっているのだが.....)

たしかにひどい。
ホワイトボードは倒れ、棚の上にあったモチーフは全て床に散乱している。石膏像は棚から全て落ち、後頭部に大きな穴があいたり欠けたりしている。

 

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3人で二時間ほどかけて不要なものを処分しながら片づけを進めていった。

年末の大掃除のときに処分できないものも、この機会に一気に捨てようということになったが、モチーフはごみなのかどうかの判断が難しいものがある。
怪しい形をした花瓶、不思議な模様が描かれた缶ケース、貝殻、石ころ、造花の花束、紐、何かの動物の骨.....。
誰かが自宅に置けないものを運び込んだだけのようなものも多い。
一部の人には価値があるが、使わない人から見たらごみとしか思えない。
所長に処分を確認しながらごみ袋に入れていったのだが、もう、ほとんど捨てられないんですね。

「いや、それは確か誰かが描いていたやつだから...」「それはいつか誰かが描くだろうから...」

それでもなんとか半分ほど処分して、残した半分を棚の低いところに収納したのだった。

一気に捨ててしまえたら、相当楽だったのだと思う。一つ一つ要不要を確認したりしてるから、とにかく意味もなく時間がかかり、疲れてしまう。

「どう見てもごみでしょう?なんで捨てられないのかなぁ」

なんて思ったのだけど、刹那、逆に僕の家にある多くの「宝物」も価値観を持たない人から見たらただの「ごみ」でしかないのだろうなぁ。と気づいた。
きっと、所長からみたら、僕の部屋にあるものも「なんで捨てられないのかなぁ」と思われたことだろう。
価値って人それぞれなんだよなぁ。
例えば、世界に1枚しかない限定のCDが出たとしも、その楽曲を聞かない人にとっては、何の価値も無いんですよね。そういうものが仮に100個部屋にあったら、他人にとってはごみハウスなんですよね。

次に自宅の片づけを始めますが、捨てるフィルタを少しきつくして処分をしたいと思ってます。
さて、どこまで捨てられるか.....。□