読み終わった後、何か自分の中にある偏った考え方が氷解したような気がする。
あるいは、何かが自分の中に降ってきた。そんな気がする。
既に亡き平山郁夫画伯に貴重なお説教を受けているようでつくづく沁みた。
タイトルの「ぶれない」は、
「ぶれてはいけない」という禁止的意味合いではなく、
「ぶれないように生きたい」という願いや、「ぶれないような自分を創っていく」という日々の姿勢として受け取るべきと思っている。
実社会においては、ぶれるのが当たり前なので。
日々目の前に現れる課題は、常にこれまでに見たことのない新しいものばかりであり、都度どう乗り越えていいか分からず、目を泳がせている。ぶれないでいられるわけがない。
まず「ぶれていいんだ」と認めたい。
ではぶれたときに、どう立ち回るのがよいかといえば、まずそれを認め、その後周りの識者に素直に問いかけることだと思う。
この本が伝えてくれたのは、ぶれない人間になるために、素直になり、周りに耳を傾け、ぶれない自分を創っていけ。ということかと思う。□