「そして誰もいなくなった」
アガサ・クリスティー著 青木久恵訳 ハヤカワ文庫(5点)
知らない人は世界中にいないのではないかという程の世界的に著名なミステリー。
孤島に集められ10人の人間が、ひとり、またひとり、と消えていく。
マザーグースのような寓話を、より実社会に当てはめて、ミステリーに仕上げたような作品です。
犯人当てについては(あてるつもりはないけれど)、フェアかどうかといえば、アンエフェアです。最後にある犯人の独白は、個人の嗜好であって、改めて読み直しても犯人であることは特定できないと感じます。
ミステリーというよりも「ミステリー風に描いた寓話」として読むのが良いかと思います。□