お客様満足

浅草橋に出張する機会が何度かあって。

やっぱり下町に来たら蕎麦だよなぁ。ということで、人気がありそうなお店をネットで調べて蕎麦屋に行きました。
お昼どきだったということもあったのだろうけど、お店はとても混んでいました。
天ざるをいただきましたが、おいしくて。食べている間にもどんどんお客さんが入ってくる。これは人気店になるのもわかる!と嬉しい発見ができたのでした。

すっかり調子づいて次の出張でもまた蕎麦屋を探して行くことにしたのでした。
11:30開店を待ち、蕎麦屋に入りました。
二種類のそば粉を楽しめる二色蕎麦というものを注文したのですが。

...............なんだこれ。

出てきた蕎麦をみて驚きました。
量が少なすぎるのです。
ざるの上に小さな蕎麦のかたまりが4つほどのっているのですが、それぞれ一口くらいで食べられてしまうくらいの量。
それほど食べるのが早い人でなくても、5分程度で食べ終えてしまうくらいの量なのです。
僕は大食いではありません。むしろ胃も弱く小食です。そんな僕ですら目が点になるほどの量の少なさなのでした。値段は1200円ということですが、半額の600円であっても高いと感じたくらいです。
出てきた蕎麦湯も、まるでただのお湯かと思うほどに薄いのです。
お客さんはしばらくたってもほとんど入ってきませんでした。
たぶん多くの客は知っていたのでしょうね。
その後、業務の打ち合わせがありましたが、はじまって30分でもうおなかが空いてきてしまいました。
その日の蕎麦屋は、大ハズレなのでした.......。

同じようなことは他にもあります。
以前、大阪第一ビルの地下の居酒屋街で飲んだ時、所狭しと客が殺到する店があるのに対し、向かいには誰ひとり入っていない店があったりする。同じ居酒屋で、それもほとんど同じ場所なのに、この差は何か。何故これほどの差が出るのか。と思っていたのですが、まあ蕎麦屋で体験したことと、ほぼ同じことがここでも起こっているのだろうと思いました。

要は、お客様満足かどうかですね。
安い、うまい、早い。居心地がいい。
お客様の要望ってのはだいたいシンプルです。それが守られているかどうかだけなのかと思うのです。
目の前の店にお客さんが殺到しているのに、何故自分の店にはお客さんが来ないのか。そういう問いかけをすべきかと思います。
お客さんを美味しいものでおなかいっぱいにして、また来てほしい。と気づいて欲しいです。目先の利益を優先してお客様の声を無視したら、そんなちっぽけな利益のために、それ以上の大きな損失をしてしまうことがあるのです。

ぼくらのものづくりにも、とても大切な警鐘を鳴らしていると思います。□