毎日がスペシャル

 

「毎日って、本っ当にスペシャルだよなあ」

 

心からそう思い、思わず口に出てしまった横で妻が大笑いする。
僕の言葉は、一般的にみて、かなり「おかしい」ようである。
指摘されてみて、そうなのかなと思うこともあるが、やはりよくはわからない。
言葉が多少おかしくっても、誰かを傷つけているわけではないと思うし、喜んでいる人がいるともとれなくもないから、たぶんこれからも、ぼくはずっとこのままだろう。

あらためて、毎日ってのは本当にスペシャルの連続だと思う。

コロナ禍により、仕事の形態や、プライベートの時間の使い方を大きく変えていかざるをえなくなったけれど、1日24時間ということには変わりはないし、目や頭が働いて、何かを見たり、考えたりするということにも変わりはない。むしろ、このやむをえない変化によって、これまででは見えていなかったものに目を向けるようになってきたのだともとれる。

はじめのうちは、それまで当たり前にあった生活の中にある1つ1つの驚きが喪失してしまったような気持になり、ふさぎこむこともあったと思うが、どこかが封印されれば、どこかが開放するのだろう、あたらしい側面にあたらしい驚きが湧き出てきていることに気が付く。さらに、このコロナによる不自由な状態が、小さな驚きを探す目に磨きをかけてくれたのかもしれない。

ブログに書くことがなくなるのではないか、日記にかけることもなくなるのではないか、なんて思っていたが、やっぱり日々は驚きの連続で、枯れない泉のようにことばがあふれ出ている。

毎日を驚きに満たしてくれる世の中に、家族・友人・知人・同僚・先輩に感謝。

この驚きをまったく同じように共有してもらえるように、今日もまた言葉を紡ぐ。□

記憶スケッチアカデミー007

 

今日のお題: ペコちゃん

※調べずに、何も見ずに、描いてみましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私の答え。

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舌とか上を向いた鼻とかはこんなイメージだったと思いますが.....

髪型がなんだか、ちがうかんじがしますね。

 

 

 

 

 

で、こちらが正解です。

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あああ、この髪型かぁ!そしてリボンね。

首から下はまあそこそこイメージどおりでしたが。目もだいぶ違いましたね。□

 

今日の一冊

 

地球の歩き方「東京」

 

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地球の歩き方」といえば、海外旅行には必携のガイドブックである。

国内を対象にしたものはこれまでなかったのだが(言われてみれば意外)、このたび満を持していよいよ、東京篇が発売された。

みっちり分厚く、観光だけでなく、食事やホテル等の情報も「地球の歩き方」ならではの充実具合だ。

海外のガイドブックを見るような気持で東京を俯瞰できるのが面白い。

だが、個人的にはむしろ、外国からの観光客が手にしている、海外で発売されている日本のガイドブックというものを読んでみたい。

一体何が書かれているのか、どのように日本という国が紹介されているのか、がとても気になるのである。

治安とか。

神社とか寺とか。

粋とか野暮とか。

日本人でもわかったようでわからないことをどうやって英語で説明しているのだろうか.....。□

投入堂

 

投入堂に行きましょう!」

 

言いだしたのは、やっぱり僕でした。

鳥取の山奥、三徳山三佛寺奥の院である。

険しい山を1時間ほど登った先の崖、「大丈夫?落ちないの?」と心配するほど危うい崖の窪みに、お堂が差し込まれている。

これが国宝・投入堂である。

 

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地上に建てたお堂を、役行者(えんのぎょうしゃ)が法力で崖の窪みにエイヤと「投げ入れた」という伝説から「投入堂」という名で呼ばれるようになったようですが。

 まあ、それは伝説として。
一体だれが?どうやって?こんなところにお堂を立てたのだろう....?
誰もがそう思わざるを得ない、まさに伝説という言葉でしか、建立の経緯や手段に納得のいく説明ができないような、そんなお堂なのであります。

 

「日本一危ない国宝鑑賞」

 

記憶に鮮明にこびりつくような素晴らしいコピーがポスターに書かれています。

個人的には、これこそが僕にとっての今年の流行語大賞と言えなくもない。

「危険なんて言ったって、どうせ騒ぐほどのことでもないだろう」

行く前までそう思っていました。たかをくくってました。

西洋ならばまだしも、日本という国はなんだかんだで、転ばぬ先の杖というか、危険な場所があれば、入れないようにしたり、事前にふたをすることで事故を根絶やしにして、免責をとろうとする国民性があります。

事故が起こったとき、叩き潰されるほどに糾弾する国なので、観光地のどこでも、おのずと事故が起きる前に対応を徹底する、という対策をしがちです。
対して、海外では、むしろ「事故は起こしたやつの責任。自業自得」という考えで動くようなところがあって、危険な場所にも柵なんてないし、落ちたら自分のせいでしょというのが一般的のように思います。

だけど、ここ投入堂については、日本では稀有な西洋的な形態をとってます。
落ちたら死にますよ。と免責をいうだけの突き放した場所になってます。
誰が死んでもおかしくない、そういう危険があっての「日本一危ない国宝鑑賞」なのです。

 

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山に入ってすぐに「これはほんとうにまずい....!」と気が付きました。

冗談ではない。ほぼ90度ほどの急斜面、というかもはや崖を登っていくのです。

スケッチブックなど持ちながら登れる場所では、全くない。

両手は岩や木の根、さらには鎖をつかんで登るために空けておかなくては、とても登ってはいけない、そんな険しい道でした。

 

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道ではない。100%、崖です。

手をつかむところすらない岩場に鎖が打ち付けてあります。

そんな上に、お堂がひょっこりと建っているのです。

ほんとに、どうやって建てたんだと思わずにいられません。

しかも、この文殊堂でも投入堂まではまだ半分の距離なのです。

さらに奥の奥に、投入堂は建っているのです。

役行者が投げ入れたとでも言わないと、とても説明がつかないお堂です。

 

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中腹にある文殊堂は回廊のように外周を一周歩けるようになっていましたが、柵がありません。

落ちたら、さっきまで登ってきた「崖」をまっさかさまに落ちます。落ちたらたぶん、死にます。

素晴らしい絶景がはるか向こうにまで広がっているものの、足が震えました。腰をかがめて這うように一周しました。まさに命がけの拝観です。

 

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さらには、「鐘」です。

こんなに巨大な重い鐘をどうやってこんな険しい山の中に運び、鐘楼を建てたのか。

祈りというものへの狂信的な信念か、説明がつかない不思議な力が、人々の中に働いたのだとしか思えません。

 

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そんな険しい険しい山の上、登山開始から1時間、ついに投入堂にたどりついたのでした。

お堂の中には蔵王権現像が7体あったと聞きます。

その像は、麓の宝物館で拝観することができます。

2020年を象徴する、まさに命がけの国宝拝観ができました。

 

登山できない人のために、麓から投入堂を見上げることができる場所もありますが、できることなら、この「命がけで拝観する」という体験を全ての人に体感してもらいたいと思います。

体で知る、体で見る。そういうものが世界にあることを改めて思い知らされました。□

今日の日本酒

 

上喜元 純米大吟醸 be after. 

山形県酒田市/酒田酒造株式会社/80点)

 

酒田酒造(株)|山形県酒造組合(公式ホームページ)

 

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昨今のコロナ蔓延で閉鎖的になっていく社会に激励を飛ばすように、特別モデルでリリースされたお酒です。

名前もおそらくアフターコロナから来ているのだと思うけど、そんなことも忘れるような、センスのいいジャケットである。

静かな辛さをもつお酒である。□