来日

レオナルド・ダヴィンチの「受胎告知」が日本(東京国立博物館)にやってきた!


...ということで巷では騒ぎになっている模様。


なんでも1974年の「モナ・リザ」来日以来の大事件とのことなのだが、正直なところどうもピンとこない。


最新号のBRUTUSに受胎告知の特集があり、1974年モナ・リザ来日当時の写真が載っていたが、これには驚愕した。上空から写したその行列は博物館を一周している。当時150万人以上が押し寄せたとのこと。
何年か前にルーブル美術館に行く機会があり、私も直接「モナ・リザ」を見ることができたが、正直なところとても鑑賞などと呼べる状況ではなかった。後ろから後ろから絶えることなく人が押し寄せ、目の前にようやくモナリザが見えたと思えば左右のガードマンに強制的にコースから押し出されるのである。明治神宮の初詣と大差なかった。
モナ・リザ」はまさにルーブル美術館の心臓であった。
1974年の一件は、まさにその心臓を日本に持ってくるというのだから世界的にも大事件であったろう。貸し出している期間は当然、ルーブル美術館には心臓がないのだから。150万人も納得のいく数値なのである。


で、今回の「受胎告知」であるが。
貸し出してくれたウフィツィ美術館にとって国外に出したことは一度もない、という国宝級の一品らしいが、個人的には「モナ・リザ」来日ほどのインパクトはない。そもそも「受胎告知」という作品自体、今回初めて知ったくらいなのである。


日曜美術館でも特集をしていたが、どうやら絵画の展示は「受胎告知」のみで、あとはダヴィンチの創作に関する資料の展示のみなのである。そのくせたぶん人だけは多いんだろう。


見るべきか見ずべきか.....それが問題だ。....正直迷ってます。□