いきなり、完全燃焼。

息抜きで始めた日本画だが、胡粉と絵の具の練り方を習い、いよいよ着彩に入った。


サンボマスターが初めて楽器を手に入れたとき「音が出ただけでいきなり完全燃焼した」。というエピソードを聞いたが、今回の感動は限りなくそれに近かった。


絵の具を練り、パネルに一手を置いた瞬間、昇天した。
近年稀にみる比類なきエクスタシーだった。


これらの美しい画材たちが持つ無限大の可能性に興奮する。
もちろん使いこなすには過酷な鍛錬が必要だろうが、これらの画材の組み合わせによって、院展で見るようなすごい絵を自分でも作ることができる(理屈では)。
9月の出品が終わったら、早速自宅でも日本画制作ができるような環境を整えるつもりだ(もう息抜きではなくなってきている.....)。



が、ここにきてふと思うのは「何を描くか」ということである。


結局、画材は何であっても何を描くのか。どのような構成で描くか。が一番の問題である。これが決まらないことにはいくら手段を変えてみたところで前には進まない。そして実はここが一番、たるしいところなのだ(たるしい=楽しい+苦しい、の造語)。
今はある程度指示されたモチーフを描いているだけなので「楽しい」だけが前面にでていて「苦しい」は隠れているが、いづれ岸を離れたとき...。そこからが本当の旅の始まりなのだ。


そんな少し先のことをぼんやり思いながら、何を描こうか考えている。
たぶんおのずと決まってくるのだろう。□