雨の駅にて

雨の音。蛙の声。彼方に霞む山。沈む建物。


何もしていないのに、何かしている時間がある。


何もしていないと思っているだけで、五感が勝手に世界の美しさを拾ってきてくれる。


そんな時間こそ、日々忙殺されている自分にとっては実は一番有意義なのかもしれない。


折角休日という時間を手に入れたのに、この有意義な時間を大きく喪失しているのかもしれない。


本や音楽や映画といった娯楽の消費にむきになっている場合ではないのかもしれない。□