今日の一冊

 

「禁断の魔術」 東野圭吾著 文春文庫

 

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(以下、全ネタバレ。自分のためのメモ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ガリレオ VS 愛弟子・古芝伸吾

・トリックはないが、見えていなかった事実が雲のように晴れていくストーリー構成、展開は素晴らしく、一気に読んでしまう。ラスト10ページのガリレオが古芝を説得する強い言葉には目頭が熱くなる。


ガリレオ湯川の母校の物理研究会が存続の危機になり、優秀な後輩である古芝伸吾と、新人勧誘のためにレールガンを作り出し、なんとか廃部を乗り越えられた
・古芝伸吾は、帝都大学に入学できたが、姉がホテルで子宮外妊娠の卵管破裂で死亡した。犯人は、光原町を科学都市にするスーパーテクノポリスST計画を進めている議員で不倫相手の大賀仁策が、スキャンダルをまぬかれるために放置したためだった。
・古芝伸吾は、復習を果たすために、大学進学をやめ、クラサカ工機という中小企業に就職し、レールガンを大賀殺害のための武器にするための研究を進める。
そこここでレールガン発射の実験を続け、屋形船やオートバイに穴をあけるなどしていた。

・スーパーテクノポリス計画を反対するフリーライターの長岡修が殺害された。
 犯人は、反対派のリーダーでキノコ料理を出すレストラン経営者の勝田幹生。ST計画で放射性廃棄物処理場を作られることで、光原でとれる料理の素材が汚染されるとして反対行動をしていたが、レストラン経営が危うく、大賀仁策の後援をしている建築コンサルタントの矢場にお金を提供され、スパイとなっていた。長岡修が大賀を追い込むために、古芝の姉がホテルで不倫をしていたなどの事実の証拠を集めていた情報を奪うために殺害をした。

・古芝伸吾は、大賀がST計画の鎮守祭でスピーチをするところで、レールガンを発射するかと思いきや、それはカムフラージュで、スーパーの駐車場から大賀が野球の始球式をするところを狙っていた。
ガリレオは、古芝伸吾の技術者だった父が、地雷を作っていたことを悔やんでいたことを伸吾に伝え、事件を踏みとどまらせた。□