人喰いの大鷲トリコ

「人喰いの大鷲トリコ」をクリアした。

素晴らしかった。
光が。空が。風が。触感が。躍動感が。
上田文人というクリエーターの頭の中は
どうなっているのだろうか....。

ゲームの付録「Fumio Ueda Material Book」。
ここに上田文人氏の制作に対する姿勢や、
彼の頭の中を垣間見るヒントがある。
ゲームをやり終えた今改めて目を通している。

銀河鉄道999」や「風の谷のナウシカ」に
強い影響を受けたという上田文人氏。
今なお、幼い頃の自分に強い影響を残した
これらの作品を観るたびに、
あのころの感謝や憧れに引き戻され、
制作へのモチベーションを取り戻すという。

多感な時期に受けた衝撃は一生残るものだ。
その時に受けた衝撃を、今度は自分が生み出したい。
そのために今があるのだという姿勢、そして信念。

形骸化しかけた毎日を初心に引き戻す。

僕も、絵描きの片割れとして、
ものづくリストの片割れとして、
上田文人氏のネイルの垢を煎じてドリンク!だ。□

今日の日本酒

獺祭 等外
山口県・岩国市/旭酒造/評価:10点)

獺祭の蔵元|旭酒造株式会社

今や屈指の日本酒ブランド・旭酒造の獺祭。
日本酒を飲まない人ですらその名を知らない人はいない程の名酒です。
「獺祭?確かにすごいけど名もなき名酒はもっとたくさんあるぜっ!」
...と、叫んでいたひねくれものの僕だけれど..........。
やっぱり目が離せないのです。
等外とは、規格外の山田錦を使った酒とのこと。
所謂「アウトレット」なのです。なのですが......!なのですがっ.......!!!
うまい!!圧倒的にうまい!!のです。
僕の舌では一体何が等外なのかがわからない。圧倒的に美味い。大吟醸です。
認めたくない。でも認めざるを得ない。矢張り素晴らしいのです、獺祭わ!□

 

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多面的に世界を見ること。

自宅そばにあるイタリアンの店が閉店した。

驚いた。

しばらくは閉店したことに気付かなかった。
大変人気があるお店でいつも前を通るたび、
ガラス越しに見える店内は多くの客に溢れ
にぎわっていたのである。
前身のうどん屋の店舗の資産は全く活用せず、
全ての内装からやり直し、
外装もイタリアらしい建築の壁を想像させる
おしゃれなデザインに作り替えた。
店内には独自のピザの釜をもち、
大いなる覚悟をもってこの店をやるのだ、
という気合を感じていた。
その期待に応えるように、開店当初から店は
安定した人気を持ち、次第に客も増えていった。
ちょっとした思いつきで始め、閉店する店を
多く見てきた自分ですら、これは成功だ。と
思っていたのだった。

だが。

開店から1年ほどするとお店を閉めている日が
多くなった。
見ると、平日は水曜夜のみ。土日だけ昼夜営業。
といったイレギュラーな営業形態に変わっていた。

店が客を選ぶのか。

あまり見ないケースに見えた。
お店の前まで来て「あら閉まってる....」と
帰っていく客の姿をよく見るようになった。
そして、その矢先の閉店だった。

店長の体調が崩れ継続できなくなった?

お客さんがたくさんみえていたようだが、
実は対して食べていなくて赤字がでた?

原因は今もわからない。
開店から2年も経ってはいないから、開店に費やした
大いなる費用の回収もできてはいないのだと思う。

真実はひとつだ。だが可能性は無限大だ。

一般的な店舗の閉店の理由80%は「客が来ない」、
なのであろうが、
残りの20%に隠された秘密、深さを読み切ることは
とても困難だ。
世界は僕らが思っている以上に複雑で奇怪にできている
みたいだ。
一つの側面でしばらずにあらゆる可能性を想定して
多面的に世界を見定めていかなくてはならない。□

今日の一冊

「騎士団長殺し」 村上春樹著 新潮社

7:30
いよいよ本日発売です!まだ手に入れておりません。
僕はハルキストではなかったはずなのだが...。
7年ぶりの本格長編作品....!
いつの間にか心から待ち臨んでいる自分に気付き驚く。

20:30
予約していた書店に駆けつけ、無事入手。
棚を覆い尽くすほどの売り出しようだ。
2017年の一つの事件になるかと思います。
2冊を抱えて自宅へ帰る道。なんだか懐がホカホカする。
書籍でこれほど気持ちがワクワクホカホカしたことは
近年そうは無い。

ごめん、やっぱり僕ハルキストです(カミングアウト)。□

 

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夢十夜 「第十夜」

こんな夢をみた。
同僚が出張先の台湾で足を骨折したと聞いた。
その真偽を確かめるべく上司と二人で台湾へ向かう。
「原因は彼に直接聞いてみてくれ」と上司は言った。
僕は同僚のもとに向かい、骨折の原因を尋ねてみた。
彼は希少種のムシを捕まえたのだが、
現地の台湾人に逃がせ。と強制され、
もめているうちに交通事故にあって骨折したという。
ばかじゃないか。と呆れている自分だったが、
見たこともないトンボを捕まえた。
羽根の部分がステンドグラスのように様々な色合いを
持ち、光り輝いているかつて見たこともない美しい
トンボだった。
そんな美しい昆虫が、今手の中にあって僕の手から
逃げ出そうと、ぶぶぶとあばれているのだった。
僕はこの美しいトンボに強く惹かれてしまう。
僕はきっとこれからの人生で、このような美しい昆虫を
見つけることは決してできないことを確信している。
決してこのトンボを逃がしてはならない。と強く思う。
だが僕の手元には虫籠がない。
なんとかトンボをいれる入れ物はならないかと周りを
見渡すと目の前にキムラタバコ店があった。
「虫かごはありませんか。」
「虫かごはない。けれど大切なものをスクラップする
 ためのノートはある。」
僕はようやくスクラップブックを手に入れ、
僕は大切なトンボをノートにようやく挟むことができた。
時折、トンボが逃げてはいないだろうか、トンボに傷が
ついていないだろうかとスクラップブックを開くのだが、
トンボはぶぶぶと動いていてはいる。
だがトンボの形が少しずつ崩れている。僕は怯えている。□

今日の一冊

「自分だけのソファの探し方」 秋元康編著 扶桑社

10年以上前に図書館で見つけて借りた本だが、
忙殺の毎日を過ごす中、ふと頭によみがえり、
図書館にて予約してみたらちゃんと届いた。
何年たってもいつか誰かが見つけてくれる日を
待って、本はいつも図書館の奥で眠り続けている。
これぞ図書館の素晴らしさだと思う。

本書は、自分にとっての「ソファ」
=「最もリラックスできるモノ、コト」
を各界の著名人が見開きで紹介している。
共感ありーの、驚きありーので、本書自体が
小さなリラックスの時間を作ってくれるのでした。

ちなみに増田力也にとっての最強のソファは....

「鍋と日本酒の時間」です。

あ、あと「喫茶店で沈思黙考する時間」ね。□

 

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