目線

二紀展の審査結果が届いた。

「入選」であった。

実は、結果は発表の前日にすでに知っていた。
旅先で、大阪支部の事務局から入選を知らせるメールが届いていたのだ。

同じアトリエから初出品した仲間は残念ながら「落選」であったようだ。

入選を知り、一瞬ホッとした気持ちもあったが、
だが、どちらかと言えば自分は「落選」したのと同じような気持ちでいる。

初出品した仲間にとっては「入選」が第一の目標であった。
だが、出品歴7年にもなる自分にとってはもう入選は目標ではない。
入選は、してあたりまえ。になっている。
自分にとっては、次なるステップである「受賞」が目標になっている。
だが、事務局からきた通知が単なる「入選」であったことから、
どうやら今年も受賞を逃したことを、うすうす気づいている。
また、1年すべてをやりなおさなくてはならない.........。ため息がでる。

人生というのはまさにこの繰り返しなのではないか。

1つの目標をクリアしたとしても、
次の瞬間にはもう、次の目標がたちはだかる。歓びの気持ちなど全くない。

会場に行けば、またきつい講評を受け、優れた受賞者の作品に劣等感を感じ
はげしく落ち込んで凱旋するのである。

切り替わるのは目線だけで、苦しい戦いはずっと続いて行くのである。

この果てしないゴールの無いマラソンが死ぬまでずっと続いて行くのである。□