浅草五輪

初夏のような快晴。


三社祭の最終日にふさわしい天気である。


昨日から泊まりに来ていた父親は、早朝5時に家を出て行った。
なんでも浅草神社まで神輿の宮出し(出発)を見学に行くとのこと。
後で知ったことだが、「三社」の由縁である三基の神輿が出るのは、実は今日だけなのだった。昨日見て感動していたあの神輿の数々は、実は各町内会で管理するものであり、三社とは直接関係のないものであった。


朝6:00AMに浅草神社を出た三基の神輿は、それぞれ東、西、南と別々の地区を練り歩き、とっぷり日も暮れる19:00ごろ(予定)に浅草神社に戻ってくる。
驚いたことに、その間の約十数時間、これらの神輿が止まることは全くなかった。各町会ごとで割り当てられたコースがあり、そこで担ぎ手は交代するものの、ほぼ間髪を入れず次の担ぎ手が神輿を担ぎ上げ、コースを練り歩いていくのである。言わばオリンピックの聖火のようなものだ。


9:00AMごろ、ようやくのそのそと布団から起きだした自分は、まず父と合流。
以後途中、自宅に休憩で戻ってきたりはしたものの、結局ほとんど一日中、神輿(一ノ宮)について浅草東エリア一帯を歩きつくしてしまった。


それにしても、この感動をどう綴ったらよいのだろうか。あの神輿には、力強さというか、生命力というか。そんなものがみなぎっている。あたかもオリンピックで金メダルをもらった選手に感動をもらうのと同様、猛々しく進んでいく神輿を見ているだけで元気がみなぎってくる。


予定の時間に大きく遅れ、一ノ宮の神輿は21:00に浅草神社に宮入りとなった。
とっぷり日も暮れてしまっているというのに境内には人が溢れ、その帰りを一本閉めで迎えた。


最後の最後まですばらしい祭であった。


次なる来年は担ぎ手として参加か...?□