尾根にて

この秋の出品作が全て完成した。
(50号2枚。30号2枚。40号1枚。)


最後の茨木市展に向けたP40号1枚は2週間で完成した。
搬出までにはあと2週間ほどの余裕があるが、自分の中で終わってしまったのだから、もうぐずぐず触ることはしない。残された課題は次作に持ち越すつもりだ。



絵を描くことは楽しい。がそれ以上にしんどい。
特に今回は3つの展覧会への制作を同時並行で進めるために6月から着手していたのだが、3ヶ月にわたる「毎日の緊張」を持続させることがなかなか大変だった。


玉にOFFを入れてみたりもしたが、OFFは振り返るといつも何も残っていないのでやっぱり制作に戻るしかなかった。結局、描くこと以外自分にすることなど何もないのだ、ということが判った。


上手いか下手かは別にして、描きあがったものをみると何か安心できる。
時間は決して失われたのではなく、キャンバスの上に絵という形になって塗りこめられ、結晶になったのだ。と信じることができる。
自らを人間のクズのどん底へと貶めることなく、ぎりぎりのところで人間たらしめているのはやはり絵なのだ。


絵には何かがある。それを信じてまた次の制作に入る。□