3年前の今頃、地獄の週末があけ、会社に出社したとき、誰もがその話題すらおくびにも出さず、いつもどおりもくもくと仕事をしていた。
憤りを感じた。こいつら人間なのか?と。
だが、そういう俺はいったいあのとき、仕事以外何ができたのだろうか...。
ただ憤ってみたところで結局は、傍観者でしかなかった。
義援金を郵送して自分が何かをやった気になって自己満足したかっただけだった。
遠く安全な場所にいながら俺は悪くなかった。精一杯やったと主張したかっただけだった。
あの受け入れがたい不条理を、きわめて短い時間で受け入れて、自己正当化のために義援金という手段で心を落ち着かせたかった。それだけだった。
「今俺たちが出来ることは、昨日の仕事の続きをやるだけだ」と宮崎駿監督がいっていた。
なんという強い意志。そのぶれなさに今改めて驚嘆した。
残された我々は、今自分のできる仕事をもくもくと続けるしかないのである。
一時的な感情にながされてぶれることこそが被災した方たちに無礼になると、今は勝手に信じている。
3年前の週明けにもくもくと業務にいそしんでいた周りの人々がどれだけ強かったことか。
弱虫は自分だった。偽善者は自分だった。
もっと強く生きねば.......。よいものづくりを目指そう。やっぱり僕にはそれしかできない。□