嫉妬

東京転勤となった同期を歓送会で送り出した。


彼は、1年ほど大阪に単身赴任していたが、大阪の仕事が長期になるとの人事からの指示で、家族ぐるみで大阪への転勤を決意した。にもかかわらず、それからわずか3年で東京へのUターン転勤の指示があったとのこと。


.......何なんでしょうね。この不条理。


彼は、まぁいいですよ。大人だし。歯をくいしばって新しい職場で奮闘すればいい。


問題は子供ですよね。


小学校5年生のお兄ちゃんと小学校に進級する妹さん。個展にも来てくれました。


子供たちはこの突然の不条理な引越しに悲痛の叫びをあげたようです。
そりゃそうだ。


友達とか先生とか。情操教育上もっとも大切な時期ですよ。
その大切な時期にあちらこちらと飛ばされては人格形成にも影響が出てしまうのではないか。


僕のように日々ふらふらとしている、ある意味どこでも生きていけるような人間には、赤紙は届かないのに、家族を守らなくてはならない最も大切な時期の人間には容赦なく届くという......。
なんだか社会の悪意のようなものを感じてしまう。


だが、これがリアルというシステムなのだな。みんな歯をくいしばって生きているのだ。



酒はうまかった。


お店を選ぶ我がアンテナの精度は年々ものすごく高くなってきている。


上も下も気にせず話せる気の置けない仲間というのは貴重なものです。


誰が結婚したとか、子供が出来たとか、どこかに旅行したとか。
そんな話はなんとも思わないのだけれど、小学5年生のお兄ちゃんが今モテモテで、クラスメートの女の子から連日ラブレターが届いている。という話には、正直嫉妬したね。


まーた、一人になってしまったぜ。はー。□