柳家喬太郎の前衛的な落語が好きだった兄が、
長い間聞いていたらやっぱり柳家さん喬がいい。
とつぶやいていた。
古典をたんたんと静かに。それでいて力強く語る。
それがじわじわと効いてくるのだそうである。
坤滴(こんてき)。
この酒を飲んだ時そんな話を思い出した。
いわば古典落語のような酒なのです。
長くじっくりと沁みてきます。京都らしいお酒です。
昨年の個展で関係者からお祝いにいただきました。感謝。
【薀蓄】
「坤」という字は「土」+「申」で地下に向けて伸びる様、
すなわち大地を意味する。その大地から生まれた米から
造られる一滴の酒ということで「滴」を付け名付けられた、
という。□