2019-02-07 今日の一冊 「容疑者Xの献身」東野圭吾著 文春文庫(9点) ガリレオシリーズ第三弾。シリーズ初の長編である。 壮絶に面白かった。 始めの20ページくらいを読んだ段階で完全に世界に吸い込まれた。 やむなく殺人をせざるを得ない状況に追い込まれた健気な母娘に切なくなる。 天才物理学者ガリレオと天才数学者石神の熱い友情にしびれる。 石神の狂気とも言えるほどの献身的な愛に打ちひしがれる。 そして読者を驚かせ、脳震盪を引き起こさせるトリックに震える。 ミステリとして超一級だし、人間ドラマとしても超一級である。 これだけ人間と物語が描けたらやっぱり直木賞受賞しますよね。喝采。□