個展は開催します。
コロナによる猛威はますます厳しくなり、海外からの渡航者を締め出し、日本は、ほぼ鎖国という状態になっています。
職場のみならず、夜間の飲食店などへの移動も自治体からの規制が入っている状況で、誰も彼もが、自宅にて謹慎するという事態に追い詰められています。
描くという目的はどこにあるのか。
作家それぞれ、みんなに見てほしい、目立ちたい、売れたい.........等々、いろいろな目的をもって描いているかと思います。僕にもそういった気持ちがないわけではない。
だけど、今回そういったことの多くの期待が断たれた中で、それでも自分には個展を開催する強い意志が残っていました。
表現そのものが目的になっているという自分に気づきました。
イチロー選手は試合に出ない日でも、いつでもバッターボックスに立てるよう万全の準備でベンチに入っていたとききます。
僕のはイチロー選手ほど立派なものではないけれど、みかえりを求めない姿勢で、ただ描くことだけ、表現することだけを目的に、キャンバスに向かえているように思います。
皮肉なことにも今、描くという仕事に、これまでで最も真摯に向かい合えているような気がしている。□