酒場の歴史

 

緊急事態宣言解除イブ、16:00。

 

待ちきれない僕たちは、

久しぶりに行きつけの酒場に電話した。

ほんとうは夕方17:00からの開店なのだ。

20:00閉店規制を受け、むしろ真昼も営業しているのでは?と電話したら、案の定「やってますよ」の返事。流石。

阿吽の呼吸を感じる。

思えばこの店とも20年になる。

阿吽ができていても当然ともいえる。

20年間通い続ける店なんて、ありますか?

呑んだ焼酎ボトルは263本。

おそるべき数です。ギネスに登録できるのではないか。証明する手段がないけど。

 

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大将がひとりで切り盛りしている。いつもは大将のお姉さんもいて給仕してくれるのに。

「辞めたんです」

お姉さんの代わりに大将の息子が現れて給仕。

ちょっと前には「カブトムシをつかまえたい」などと深夜にカブトムシを探しにでかけたりもした少年もすっかり社会人。寅さんにとっての光男みたいなものだろう。

20年です。当然光男だって大人になって彼女だって作るよね。

その間、僕たちは263本の焼酎を飲み続けて、前にも進まない絵画論を延々と繰り返していたわけです。

ばかなのだろうか。

否、否、証明しますよ。4月の個展で。263本の焼酎に詰め込まれた思いを個展でだしますから。□