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リゾート論

待ちに待った夏休み。

「リゾート」という名目で観光地に向かう。

 

リゾート。

 

なんという素晴らしい響きだろうか。

何もしない。という贅沢な時間に胸が躍る。

そうして迎えた夏休み。のはずだったのだが....。

最早これが毎日の癖なのだろうか、

知らず知らずのうちに休日ですら、

忙しくしてしまっている自分にふと気がつく....。 

 

あれを観たい。これも観たい。

 

貴重な時間だからこそ普段できないこと、

観られないものを可能な限り小さな時間に

ぎゅうぎゅうと詰め込んで全てをこなそうと

全力で藻掻いてしまっている....。

何もしないどころか。何かしまくりなのである。

  

休日とはいったい何かね......?

 

結局は、何もしないことへの不安に打ち勝つことができない。

最早何かしていなくては落ち着かない体になってしまっている。

 

そんな自分だったが、この夏休みに日光中禅寺湖畔にある

イタリア大使館別荘に訪れ、リゾートという言葉の意味を、

真の意味を 自分はようやく悟った気がしたのだった。

 

イタリア大使館別荘は、かつて別荘として使われていたが、

現在は改装し一般に公開している施設である。

建築は、杉の皮を丁寧に張り合わせたことにより作られた珍しく、

また大変美しい外装である。しかも、杉の皮の色合いの強弱を使い、

格子模様が作られている。それは外装だけでなく室内の天井や壁、

そこここに自然の色のみを使った意匠が施されている。

そして窓からの風景は見渡す限りの中禅寺湖。最高の立地である。

遥か向こうに白根山を臨むことも出来る。

湖畔に面した椅子に身を沈めて静かな湖面を眺めているだけで、

気分が安らいでくる。

もうあれこれ行きたい場所を考える必要はない。

 

ここには何かをしたような気になりながらも、
何もしないよう過ごせる工夫が施されていた。

  

これがほんとうの意味でのリゾートというものではないか.....!

かつてのイタリア大使がこの場所を選び、優れた建築家を召還して

別荘を建てたことに共感した。

きっと彼も自分と同様に日日を忙しくしてしまう奴だったに違いない。

それをどうにかして忙しくせずゆっくり休める場所をと願い、

この 別荘を建てたのであろう。

 

忙しく遊ぶ時間の使い方も大切だとは思う。

でも何もしないことで自分の中の器を空っぽにするという時間の使い方も

大切にしたい。少しずつ実践して行きたい。

この出会いは僕にとってのリゾート実践への大きな発見となったのである。感謝。□

 

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