体得

20年制作を続けてきて、つど何かを「発見」することがあるのだけど、そんな発見の1つ1つは、20年前にとっくに誰かに教えられていたことだったりします。

答は全て、とっくに目の前にあったりするのですね。言葉として。

例えば「もっと一生懸命やれ」とアドバイスを受けたとき、「わかりました!」なんて答えるんだけど、「一生懸命やる」とはどういうことか、どれくらいやることが一生懸命なのか、なんて実は言葉では全然伝わっていないのですよね。

言葉づらの意味はわかるから僕らは「わかりました」と答える。
でも本当にわかるのは体験してからなのです。本当のことは体で知っていかなくてはならない。

つまり、それは「発見」というよりも「体得」ということなのでしょう。

だれかが言ったことを「わかりました」なんて気安くわかった気にならない方がいい。
「まだ未体験なので、これから体得します」と受け入れるのがいいのかもしれない。

精度は少しずつあがってきているとは思うけど。「一生懸命やる」ってむずかしいなぁ。□