弱点

どうしても話題が出てこない、話を合わせられないという人がいる。
信じられない。という人がいるかもしれない。
でもほんとうです。ぼくにも苦手な人がいる。

先日、僕が所属する市の美術協会の会合があって、理事やら会長やら偉い人も参加している大きなレセプションがありました。
「この機会だから挨拶しておけ」と先生に連れられて、理事や会長にご挨拶しました。
が「よろしくお願いいたします」の後、言葉がぷっつりと途絶えてしまい、全く話題が出てこなくなりました。
硬直。何を話したらいいのかわからない。
僕の頭の中にあるどのネタも、この人には通じない。ということがなんとなくわかってしまったというか。
向こうもこちらの気まずさを動物的に感じ取って、なんとなく失礼のないくらいの速さで互いに距離をとって離れていくしかなかった。
別に偉い人だからというわけでもない。職場にもそういう人がたくさんいる。
仕事上、共通の打ち合わせには出ている間は、仕事の話題があったけど、その仕事が終わり、離れてしまうと話題が無い。
そんな人と廊下でばったり会ったとき。しかも同じ方向に帰ろうとしているようなとき。僕は慌てる。とても一緒に歩いていけない。前の仕事の話題を無理やりひっぱりだして間をつなぐが、慌てて話をつないでいることがすぐに相手にも伝わってしまい、互いに気まずくなってしまう。この距離は、容易には縮むことが無い。

年配の人や、職場の人と話がつながらない。という問題は一般的にもあるようで、ネットで調べたらいろいろな対策方法が書かれている。
だが、どれもありきたりでまったく役に立つものではなかった。

美術協会の会長に挨拶した後、「天気」で話がつなげられるとは思えない。
天気の話ができるのは、何度かあって互いに名前を知っている程度の間柄で、エレベータで会った場合などなら使えるが、初対面の会長に挨拶したあと、天気の話なんか絶対にしない。

この問題には、自分なりの解決の法則があるような気がしていて、今いろいろ考えています。
たったひとつの言葉を添えるだけで、その後が全部つながるような奇跡の言葉があると感じています。その言葉を見つけられたら、多分さらに人生が楽しくなるんじゃないかと思うんだけど。

発見したら紹介したいと思います。
逆に有効なアイデアを持っている人がいたら、教えてくださいませ。

最後は「度胸」なんだと思うけど。□