で?

ここ数ヶ月間、制作を続けていた100号をいったん、置いた。


終わった」のではなく、「置いた」のである。



完成間際と思いこんでいた最後の最後に、先生から言われた一言。


「で、この絵をどういうふうにもっていきたいの?」


思考停止状態。この問いかけに対し、自分は何ら明快な回答が示せなかった。
これはこの前のアイデンティティ問題ともつながる話だ。
http://d.hatena.ne.jp/massy/20060708


結局、仕事とか絵とか関係なく、自分がどこを向いているか。という本質的な問題に対し、自分は何ら明確なビジョンを持っていなかったわけである。それが1枚の絵からひょうひょうと露呈してしまった。
断末魔の悲鳴のごとく賢明に手を動かすが、何も変わらない。むしろ悪くなっていく感じだった。
.....そして、観念した。


今の自分ではこの問いかけに答えを出せない。


「わからないなら置くしかない。ひとまず括弧にくくるんだ。そのうち数学のように氷解するから」


と、先生に言われる。わかる気がした。似たような経験がこれまで幾度かあったからだ。


だから、「置いた」のである。これは待つしかない。
ときには弱虫になることも大切だ。と無理矢理自己正当化してでも。


ひとまず次、行きます。□