展覧会「レオナルド・ダ・ヴィンチ−天才の実像展」(5点/10点)

どうもモチベーションがあがらなくて先延ばしにしてきたが、ついに明日で終了という状況に追い詰められ、話題の「受胎告知」を見に行ってきた。



今日は大変な猛暑であった。
2日ほど前に東京は梅雨入りしたらしいが、その翌日から「どこが梅雨やねん」とつっこみを入れたくなるような快晴+猛暑である。その炎天下を自転車で東京国立博物館へと向かう。


予想通りの長蛇の列。40分待ちであった。が、列の動きも早く前回の若冲展に比べれば40分程度は屁の河童である。


「受胎告知」は第一展示室と呼ばれる部屋に設置されていた。
第一展示室は「受胎告知」のためのみに用意された部屋であった。
1枚を展示するには広すぎるくらいの巨大な部屋だった。入口では金属探知機による荷物チェックを行っている。かつてないものものしい厳重な警備から、この絵がいかに貴重に扱われているかを感じた。


倉庫としても使えそうな大暗室の正面ど真ん中。弱い光に照らされ「受胎告知」は輝いていた。
だがうねうねと作られたコースをたどりながら絵に近づくや否や数名の係員に「立ち止まらずに!」とうるさく耳元でどなりつけられる。次々に来る人を流していかねばならないのだろうが、立ち止まらずに絵を見ろとは?馬鹿言うなと思う。
そんなこんなであっというまに流されて絵に対峙したのはわずか5分程度。.....なんだこれは?



そして残る第二展示室で展示されていたものは、ダビンチの発明品の考察だの複製だのなんだのの資料。ちっともおもしろくない。これこそ主体的に5分で見終わった。



俺は「受胎告知」だけが見たいのである。入場料1500円は全て「受胎告知」にささげたと言ってもいい。にもかかわらずあのあしらい方。.....一体これはなんだったのだろうか?



自分流にはこれは「展覧会というより儀式だったのだ」と思わざるを得ない。
明治神宮で初詣したときもこんな感じだった。手を合わせている間にあっという間に境内から押し出されている。
絵を見るというより、絵からでるオーラみたいなものを浴びる。のが目的だったのかもしれない。浅草寺の線香の煙を頭にかけるみたいな感じだろうか。




絵は強烈にすごかったんだけど。やっぱり予想通りの展覧会でしたね。
芸術新潮の特集の方がよほどおもしろかった。



要は楽して日本で見ようなんて考えちゃいけない。



現地イタリアに見に行くのが吉ですね。「最後の晩餐」もあるし。□



●前回見学の展覧会→「若冲展」