覚悟元年 (新成人によせて?)

大昔のことだ。高校時代はバス通学だった。
最寄駅がバスの始発だったので、
座って学校へ通うことが出来た。
高校を卒業して予備校に通うことになり、
初めて電車通学を経験することになった。
ホームに滑り込んでくる電車は、とても
人間一人すら乗れるような状態では無い。
ものすごい通勤通学ラッシュであった。
僕は「次の電車に乗ろう」と見送った。
しかし次の電車も同じように、
人間ひとり入るスペースは無いのだった。
だが周りを見ると無表情な人たちが、
最早誰ひとり入るとは思われない、その
満員電車の中にぎゅうぎゅうとなんとか
その体をねじませて行くのだった。
このままでは遅刻してしまう.....。
「..........乗るしかない!」
そのとき僕の中に電撃のように「覚悟」
が生まれたのだった。こうして僕は、
満員電車に体をねじこませるスキルを
手に入れ現実を1つ受け入れたのだった。

今改めて思うが、こんな無茶は決して
自分一人で作れるものでは無い。社会が
与えてくれて初めて受け入れられる。
自分一人で社会と独立して暮らしている
ときは、誰かがその現実の尻拭いをして
くれているだけである。人間は自らが
主体とならざるをえなくなったとき、
初めて自ら「覚悟」をするのである。

制作を優先するために外食生活を続けて
いて体調が崩れたとき、僕は初めて自炊
を「覚悟」した。以来、あのとき決して
できない。と思っていた制作と自炊は
今、ゆうゆうと共存できるようになった。
ほぼ日でブログ更新も継続できている。
現実はとても厳しいかもしれない。
できれば僕も楽に成長したかった。
でもこうやって覚悟を受け入れ僕らは
スキルを手に入れていくしかないみたいだ。

覚悟しよう。そして成長しよう。□