ちびまるこちゃんの思い出

 

さくらももこ先生が亡くなった。

 

突然の訃報にとても驚いています。
53歳。若すぎます。乳がんだったようだが、闘病をされているなんて少しも知らなかった。
今でもまだ信じられません。とてもとても残念です..........。

ぼくとちびまるこちゃんの思い出はとても深い。
丁度、高校時代のころ、アニメ化をきっかけに「ちびまるこちゃん」は大ブームとなった。
クラスメートたちが面白い、面白い、と騒いでいたが、当時の僕は人が面白いと言っているものに、やすやすと飛びつくことに抵抗があった。
面白いものは自分で見つけ出して、人に教えるくらいでないと、かっこ悪いとか思っていたのだろう。さらに、男子が少女漫画を読むなんて、はずかしい....なんて思っていて、手を出せずにいたのである。
やがてアニメ主題歌のB.Bクイーンズ「踊るポンポコリン」も大ヒットとなると、そんなどうでもいい拘りは一気に流されてしまった。そして、僕の中での大ブームにも火がつきました。
アニメの面白さから入って、漫画も読みたくなって、1巻を地元の本屋で買いました。
遠足の前日に駄菓子屋さんでお菓子を買ったエピソードや、静岡が大雨で洪水になったエピソードが今も思い出に残ります。作品の初期のころは実体験をメインとした物語構成で、まだ長沢君とか藤木、はまじなどのキャラクターは出る前だったけど、僕は初期のころの世界も大好きでした。
当時、学校の授業が終わると、クラスメートたちと駒場東大前駅のそばにあるたこやき屋「みしま」に寄り道して、ちびまるこちゃんを読みながら、仲間たちとたこやきを食べたのでした。
スーパーたこ焼きは15個くらい入っていて、ドリンクもついていた。時には、たこやきではなくてカレー蕎麦もんじゃを食べたりもした。今なお、あのときのたこやきの味や仲間たちと過ごした楽しかった思い出は、ちびまるこちゃんのエピソードと共に鮮明に記憶されている。
たこやきでお腹がいっぱいになると、近くのゲームセンターに行って、ポリゴンの先駆けであるナムコの「ウイニングラン」を眺めたりしていた(1プレイが結構高く、なかなか遊べなかったのだ)。まだストリートファイター2はリリースされておらず、アーケードゲームもまだまだ楽しい時代だった。
やがて大学に入学すると漫画研究会&アニメーション研究会に入部し、さらに漫画の世界に没頭した。この無責任時代にも、さくらももこ先生のエッセイ「ももの缶詰め」を読み、さくらももこ責任編集の雑誌「富士山」も愛読するなど、さくらももこ作品はいつも近くにあった。
高校時代から大学時代の思い出の多くが、ちびまるこちゃんの作品と共に鮮明に焼き付いている。

楽しい思い出をありがとうございました。

さくらももこ先生のご冥福をこころよりお祈り申し上げます。


この機会に、単行本をまとめて読み直したいなぁ。□

 

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