デビウ(後編)

電動自転車って意外に重たい。

普通のママチャリなら軽々と持ち上げて方向転換できたのだけど、電動はそうはいかない。
バッテリー部分とかパワーアシストするメカニズムの部分は、もはや半分オートバイのようなものなのだろう。
だけどそのぶん、パワーがパナい。パナソニックだけにパナい。

車で15分ほどの坂道である。

下るのは楽だ。普通のママチャリでも全然OK。まるで中級クラスのゲレンデを颯爽とスキーで滑り降りているかのような爽快感。
だがその爽快感が強ければ強いほど、逆に上ることは困難となる。

わほほーい!!

.....と叫びながら一気に下界まで下りてきてしまったものの、本当に大丈夫か...?!と青ざめる。

だがそんなことが全くの杞憂である、ということは、世の中の多くの人々が電動自転車をこれだけ愛して乗りこなしている姿が証明している。

ドキューン!

と電動自転車は発進した。

どれだけ急な坂道も、まるでお母さんが後ろから優しく押し続けてくれているかのような心地よさで、ほとんど平地を走るかのような感じで登って来ることができたのである。

文明の進歩に20年ほど遅れてよちよちと追いかける僕は、またしても衝撃の出会いをしてしまったのであった。(前回はプリンター)

感動したッ!(小泉元首相っぽく)
これは2019年の大きな出会いの一つであることは間違いない。□