レパートリーが増えない

 

 

調理のレパートリーが伸び悩んでいる。

 

 

今後の調理計画、献立を考えていたとき、自分にはどれくらいレパートリーがあるのだろうと、書き尽くすだけ書いてみたら、たったの一ヶ月分でネタが尽きてしまった。

なんという底の浅さ。

 

一ヶ月で同じものが繰り返されるということに、自分が退屈している。

せめて三ヶ月、更には半年、1年くらいは重複のないレパートリーがすらすら出てくるくらい、堅牢になりたい。

 

レパートリーというものは、なかなか増えない。

 

以前、居酒屋でお通しが美味いと店主を褒めたら、以来ずっと同じお通しが出続けた。プロですら、そうなのである。

これ美味いな、という自他ともに感じる成功体験があると、それにはしがみつくが、逆に、思ったほどではなかった。というものは、また作ろうという気にはならない。繰り返し作れて、食べ続けられるようなレパートリーはなかなか定着しないように思う。

 

レパートリーを増やすためには、とにかく、たくさん試してみて、探していくしかないが、新メニューに挑戦するには体力が必要だし、リスクもある。なかなか毎日というわけにもいかない。

 

 

コロナの自宅監禁は、ふだん全く気にもしていなかった自分というものの、ちっぽけさ、薄さ、をあらゆる角度から、照らし出して、曝け出してしまったように思う。

毎日、外に出て、仕事して、帰宅して調理して、眠る。というサイクルの中に詰めている間は、ただやっているだけで、それだけで、自分を許せていたのだけど。

自宅に毎日いる自分は、自分を自分が感じていなかった以上に、非情に照らし出すのである。

これがコロナによる疲弊の正体のひとつだと思う。

 

おれ、なにもやってなかったな、と気付かされてしまった。

 

こういう事態になっても、太くて、強い、ゆるがない自分。そういう自分になっておかないといけない。そういうことを強く感じてます。

レパートリーを倍にする。それを目標に再出発します。□