風雲マイナポイント城

 

マイナポイント制度が始まった。

 

制度に登録するだけでポイントが最大5000円分もらえる、ということで、申請を進めてみることにしたのだが。

 

なんというハードルの高さだろう。

 

いったいどれだけの国民が、無事申請を終え、ポイントを獲得できるのか、と思うほどの難しさである。

 

まず、そもそも、この制度を認知していすらいない人も多いだろう。

聞いたことがあっても、どんなものか全く知らない人も多いだろう。

さらにやってみようという気持ちになったとしても、申請がややこしすぎる。

 

 

まず、マイナンバーカードを取得するというミッションがある。

マイナンバー制度がはじまったころに、ハガキが届いてマイナンバーだけが知らされたような記憶があるが、そんなものはどこかになくなってしまった。という人も多いと思う。

マイナンバーカードを発行してもらうためには市役所に行かなくてはならない。

申請には面倒な書類を書く必要があるし、申請しても発行までには1か月くらい待たされるようだ。

 

ようやくマイナンバーカードを手に入れたら、次はマイナポイント申請だ。

マイナポイントアプリからマイナンバーカードを読み込むのであるが、古いスマホだとそもそも、スマホにカードを読み込む機能がない。

ではどうするのかというと、カードリーダーをPCに接続してそこから読めとある。

だけど、どれほどの人間が「カードリーダー」なるものをもっているというのだろうか。少なくとも、自分はそんなものは持っていない。コンビニやら飲食店にあるようなものである。個人で持っている人間などいるのだろうか。

 

コンビニの端末で出来るということで向かってみるが、基本情報を全て書き込んで、いざ決定!とタッチすると「ネットが混雑しています」と表示され、全てが水の泡。

そんなことを30分も1時間も繰り返し、ようやくその隙間を縫って登録が完了する。

 

なんとかその難関も乗り越え、マイナポイントの申請ができたとして、今度はキャッシュレスサービスの登録だ。

多くのキャッシュレスサービスの中から、自分の希望とするサービスを選択する。

例えばICOCCAを選ぶとすると、今度はICOCCAのポイントサービスへの申請が必要と言われる。ICOCCAのサイトを通じてなんとかサービスの申請を終えるが、ポイントサービスが完了したか否かは、JRの精算機でしか確認ができない。

 

そこまでを乗り切って、ようやく登録が終わるが、最後に未だ関門はある。

ICOCCAの場合、2万円の現金をカードにチャージすると、翌月にやっと、やっとの25%還元ということらしいが、2万円のチャージも、一度ではできない。

最大1万円しかチャージできないから、2度にわたって実施しなくてはいけない。

 

もう、うんざりである。

 

............これだけの関門を乗り越えて、噛みしめて、ようやくの5000円。

 

ただより高いものはない。

 

まるで、ちょっとしたアルバイトをこなしたような気持ち。

風雲たけし城をクリアしたかのような気持ちである。

 

もらえるから。というだけで軽い気持ちではじめてみたが、そもそもなんのためのサービスなのか、よくわかっていない。

本末転倒ですね。

キャッシュレス決済に軽減税率、10万円還付金にGoToトラベルキャンペーン。

次々とやってくる還元サービスにありがたい気持ちを感じながらも、もはやポイントゲットのための知恵比べとか、アルバイトの謝礼として受けているような気持にすらなりますね。

ご検討をお祈りします。□