今日の一冊

 

「ゴルフ場殺人事件」 アガサ・クリスティ著 田村義進訳

 

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図書館で何度も、何度も、借りては読めずに返却。
.........ということを何度も繰り返して、ようやく読了。

あまりゴルフのことを知らないので.....と、気力が乗らなかったこともある。

ゴルフを楽しんでいる富豪のおっさんにゴルフボールが直撃して死んだ。さて犯人は?!なんていう物語かと思っていたけど、むしろほとんどゴルフ場は関係がないのだった。

被害者であるポール・ルノーが屋敷のそばのゴルフ場のバンカーの穴の中で死んでいたという以外は、なかなかの堂に入るミステリーで、面白く読めた。

容疑者全員を集めて「この中に犯人がいる」というような解決の仕方ではなくて、しれっと謎を解いてから、いくつかの恋愛に対するキューピッドも演じ切って終わる展開で、ロマンスの物語としても、楽しく読めた。

 

 

 

 

(以下、自分へのメモ。ネタバレ全部書くので未読の方は読まないように)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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・被害者ポール・ルノーは過去のベロルディ事件の弁護士ジョルジュ・コンノーと同一人物。容疑者として姿をくらましていたが、ベロルディ事件の事実をしるマダム・ベロルディがこれまたマダム・ドーブルーユと姿を変えて彼の前に現れて恐喝を始めたところから事件が起こる。

・ポール・ルノーは過去を消すために最愛の妻と共に、自分を死んだことにして別の場所に移り新しい暮らしを手に入れようとしていた。偶然目の前で死んだホームレスを自分の死体と見立て、ポアロを呼び、事件として盛り立てたのちに、姿を消し後で妻と合流するつもりだったが、ポール・ルノーの財産を狙うマダム・ドーブルーユの娘マルトに殺された。

・ポール・ルノーは息子のジャックがマルトと結婚すると言い出したことで、過去の事件の関係者の娘ということで猛反対し大げんかをした矢先に、マルトに殺されてしまった。

・ジャックと交際をしていたベラが嫉妬に狂い、ジャックのコートを着ていたポールをジャックと勘違いして刺殺したような展開をするが、犯人はベラではなく、マルトだった。

・キューピッド・ポアロによって、ジャックはベラと。ポアロの親友ヘイスティングスはベラの妹ダルシ―との恋愛を成就させる。□