もうチョコっとショコラの話(チョコだけに)。
新宿ISETANには行けなかったが。
京都ISETANに行きました。
仏発ショコラの祭典「サロンデュショコラJAPAN」。
まさに「チョコレートの美術展」である。
ぶっちゃけ、美術展としてやるのならば「ケーキ」のほうが向いていると思うのだ。
ケーキは多様だ。
イチゴやマンゴーやマスカットといった果物。
生クリーム。チーズ。マロン。チョコレート。
様々な素材を多用に取り入れて、
比較的大きめなパン生地の面上だから、
色合いやデザインも美しく魅せやすい。
小さな箱庭を展開するかのように作ることができる。
対してショコラは、素材もほぼカカオだけ。
作品は小粒だから色合いやデザインを潤沢に乗せるような面積もない。
「チョコレート」として割り切ってしまうと、ぶっちゃけ「きのこの山」でも充分だ。と思われがちだ。差別化を魅せるのが難しい商品である。
ケーキが音楽ならば、ショコラは絵画である。
ショコラは、詩があり、メロディがあり、デザインもある音楽に対して、小さな面積、平面のみで戦う絵画に似ている。意外と不自由な嗜好品だと思う。
だからこそ、絵画をやる自分からみて、ショコラに慈しみを感じるのだ。
どこを責めても地雷が埋まっていそうな狭い平地の中で、競合他社差別化の難しい狭い抜け道を探して、独自の商品を生み出す難しさは、絵画をやっている自分ととても強く共鳴するのだ。
サロンデュショコラは、バレンタインに合わせたイベントであり、会場は多くのショコラファンが溢れていたが、コロナ禍もあってか、例年にくらべて混雑はやや小さめだったと思う。
会場を何度も回り、丁寧に、それぞれのブースの展示を見て、特に目のついた銘柄の2品を購入した。
人気商品はあっというまに完売しており、これはまた次回の楽しみとなった。□