制作日記(二人展まであと10日)

 

前にもどこかで書いたかもしれないが、

自分の絵はやはり「ギャンブル絵画」だと思う。

 

作品が良くなるかどうかが、ほぼ「ギャンブル」。

 

「賭け」なのである。

 

そもそも、そういう荒っぽい作品の作り方なんてやめてしまったらいいと思っていたが、ずっとやめることができず、これだけ長く続いてしまっているのだから、もうこれは自分の「スタイル」だとして受け入れる方がいいのかもしれない。

それよりもこの「賭け」で作品を作るという体質に合わせた、最適なやり方を探していくべきだと思う。

 

それはつまるところ、「一夜漬け」のようなやり方は最も危険であるということだ。

ギャンブル絵画は、いわゆる「釣り」である。

魚がいつ釣れるかはわからない。

釣れるまでずっと釣り糸を垂らし続けるようなものだ。

釣れるときは1分で釣れる。だけど釣れない時は1週間かけても全く釣れない。

それを、一夜漬けで、一日だけで、釣り上げねばならない。とすることはもう危険そのものである。ほぼまともな魚など釣れるわけがない。

 

釣りをするのならば、豊かな時間をとって、常に糸を垂らし続けなくてはいけない。

時折小魚を釣ったり、時折大物を釣ったりするように、細く、長く時間をかけてやらなくてはならない。

 

・・・ということを書いてみたが、今となっては後の祭りであって、残すところ10日で、今なお大物を釣ろうとしているのだから、本当に「おれってやつは・・・」という感じである。

 

このヤマを(どういう結果になれ)超えたら、次回こそは、しっかりと「長い時間をかけた釣り」をやりたい。自分に最もあった制作スタイルで、やり直したいと思うのだ。□