美術展 「対決 巨匠たちの日本美術展」 (7点/10点)

これだけ欲張りな展覧会がかつてあったろうか。


宗達VS光琳若冲VS蕭白、応挙VS芦雪、歌麿VS写楽、円空VS木喰、...and so on.


これでもか!といわんばかりに巨匠の作品を並べ、比較できるように展示する展覧会である。
勝敗は別として、これだけ一同に巨匠の作品を並べてしまう企画は貴重である。



日本画の巨匠の絵はたいてい襖や屏風などに描かれているのでとにかくでかいので、なにはともあれ、臨場感を感じることができてよかった。


が、究極はやはり神社仏閣の元あった位置に設置した状態で見るのが一番よいのだろうと思う。
近代建築の中に襖だけかついできても、本当の味はでないと思うのだ。
展覧会になるとどうしても何が描かれているかに目がいってしまうが、なんとなくこれらの絵は神社仏閣の一つのパーツとして機能するもの、という見方をすればよいと思うのだ。


そういう意味では、昨年開催された「金刀比羅宮展」は会場内に金刀比羅宮と同じレイアウトされていてシンクロ率は大変高かった。


それにしても、俵屋宗達尾形光琳の風雷神図の展示こそまさにこの展覧会の心臓となる「対決」なのではないかと思っていたのに、展示されていない...(最終1週のみ展示とのこと)。
全期間中展示できないなら最初から展示など企画しないほうがいい。くやしいじゃねえかコノヤロウ。□


#追伸
東京国立博物館。さすが国立というだけあって、常設展示もまたすごい。


国立の美術館、博物館に行くのならもう弁当持って会場内で1日過ごすくらいの気持ちで行った方がいいね。


特別展だけで帰ってくるなんてもったいなすぎる。