書斎が欲しい。

新しい絵の構成を始める。
駅前にある珈琲店。
手元にあるのはスケッチブックと資料だけ。
これがなかなか集中できる。
正月にぐうたらの底まで落ち果てた自分にも、
まだこげなパワーが隠されていたのか...!
と安心するほど作業に没頭することができる。
(正直、安心などしてはいられないのだが...)

年末に「書斎」というものを体験する機会が
あった。「書斎なんてものは金持ちの道楽だ」と
これまでまったく目を向けずに来たのだけれど、
気になる書籍たちに囲まれた小さな部屋で、
読書・物書きのための小さなテーブルの椅子に
座ってみると、ものすごく心が安らいで、
考えたり、描いたりするやる気が溢れだして
くるのだった。
こここそが「自分の居場所」なのではないか。
これが「書斎」か!と。
要は、現実・非現実を切り分ける空間の大切さを
思い知ったということなのでしょう。
日々の生活は、物や情報に溢れる空間に埋没して
いるから、僕はどうしても気が散ってしまう。
一つの仕事に集中するには仕事だけを見つめる空間
があればいいということなのでしょう。
今のところ、自宅に書斎は作れそうもないから
しばらくの間は珈琲店の「ナンチャッテ書斎」で
凌ぐことになるのでしょう。
絵を観る人にとっては、作家がどこで描くかなんて
正直どうでもよくって「ただいいのを見せてくれ!」
というだけなのだろうけど。いいの描きまっせ~。□