ずっとそこにあるということ。

7年ぶりに箱根を訪れた。

この間、東日本大震災があったり、大涌谷の噴火があったりして、一時、観光客は動いたようだが、やっぱり箱根は箱根だった。
火山があり、湖があり、温泉があり、そして富士山がある。多くの観光客がそれらの間を賑やかに行き交っている。

富士山がくっきりと見えるほどの快晴だった。

芦ノ湖を遊覧船で渡り、箱根神社を詣でるつもりだったが時間は無く、名残惜しくバスに飛び乗ることになったが、バスを待つ小さな時間に、往生際悪くバス停前にある寄木細工の店に飛び込んだ。

巧みな技術で丁寧に作られた寄木細工に目を奪われ、わずか数分の時間で、ぐい呑みの購入を即決した。

バスの中で、思い残すことは無いと安堵する中、ふと7年前も寄木細工のコースターを購入したことを思い出した。しかも、確か、今回と同じ店で、である。

何年たっても良いものは良い。

僕がこの店を知る7年以上前から、そして今まで。
この店が姿を消さずに今なお、そこにあるということが、その寄木細工の質の高さを証明しているといえるだろう。

良いものを作り続けていれば、ずっとそこに根を張り続けることができる。

誰もが目を奪われるであろう美しい寄木細工のぐい呑みで飲む酒は、きっとさらに酒をおいしくしてくれることだろう。□

 

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