働き方改革再考2

 

人に伝染するくらい仕事を好きになる。


これが目指したい姿です。
どのようにしたらそんな人間になれるのだろう。
その過程を探すことが働き方改革であると言えないか。

僕は本当に美術を愛することができているだろうか。
........出来てはいまい。
美術が好きであることは確かである。
だが、周りを巻き込むほどまでの愛までは持ち合わせていない。
描くという行為についても、いいものを作りたいとは思っていても、制作過程のあの鈍痛のような壮絶な苦しみを考えてしまうと、描くという行為を愛しているかどうかはよくわからない。
さらに、そんな過程を経て描き出した作品に裏切られ続けていると、そもそもの自分すら愛し続けられなくなってくるのですね。このぼんくらが!と自分に叫ぶ自分。自分に失望するというか。
そんなだから、いつまでたってもとても人に仕事愛が伝染するどころではなくて。
むしろ僕を見ている多くの人は、なんであんな苦しい事を続けているんだろう。馬鹿なんじゃないだろうか。と思っているのではないか。

仕事を好きになるためには、働き方を見直していくという作業が必要になります。
絵であれば描く過程ですね。
描くことそのものをより楽しく進められるような手段の見直しが必須です。
更に、仕事だけでなく、仕事を取り巻くすべてを好きになっていくことも必須です。
例えば、僕が見つけてきた美しいものや描き方の技法を公開して、楽しさの根源を分かってもらうという活動も大切です。先輩方からも、沢山の輝きや憧憬をおすそ分けしてもらうことも大切です。
一側面でやり方を変えるのではなく、全方位的に変えていかないと、たぶん人に伝染するほどまでにはならないのだと思います。

改革すべきことは本当に山ほどある。
逆にそれほどまで自分のやり方には問題があったという事で、いまになって驚いているくらいです。これらひとつひとつ解消して、目指す姿に少しでも近づけたらいいかと思います。

そろそろ今年の二紀本展の準備も本格的になってきます。

昨年とは違った新しい「働き方」を見つけて、関門を突破できたらいいなと思っています。□