昨日の話のつづきというか。
最近は、美術と言えばずっと寺なんです。
主張をしない、静かにそこにあって、
来る人を待つというか。
そういう美術、それはすなわち日本美術、仏教美術だ。ということで、ずっと浸かり続けていたのだけど、
マティス展で、ヴァンス・ロザリオ礼拝堂の映像を観て、ここ数年、自分の中で凍結していた、西洋の教会から受ける静謐や、清々しさ、美しさを思い出した。
真っ白な空間に、ステンドグラスを通して入る光との調和。マティスの描くアートが彩り、静謐な空間がある。そこに重なる耳に残る荘厳な聖歌。
「ああ、これ好きだったな」
しばらく忘れてしまっていたけど、もともとこういう空気が好きで描き出していたのだった。
しばらく「和の美」に寄っていたけど、「洋の美」も忘れてはいけない。忘れたくない。
和と洋。どっちも自分の作品に取り入れられないものか。
日本の白と西洋の白は共存できないだろうか。□