もやテン2020 9.美術&旅部門

 もやテン2020 美術&旅部門

1.国宝・投入堂登頂
2.国宝・キトラ古墳・玄武拝観
3.MINDTRAIL@吉野・曽爾・洞川
3.京都大原 寂光院&来迎院
次点
・三沢厚彦ANIMALS展

・重文・ 曽我蕭白「群仙図屏風」「群童遊戯図屏風」@奇才展
・国宝・十二天屏風@東寺
・重文・聖徳太子孝養像@中之島香雪美術館
醍醐寺 三宝院庭園
・今城塚古墳&埴輪工場公園
・BANKSY展

美術部門は、もやテンの骨格です。
コロナ禍で多くの美術展が中止となる中、今年はノミネートが激減するかと思いきや、むしろ展覧会以外の場所でも多くの美を楽しめる場所の発見につながり、ノミネートは溢れ返りました。 
投入堂に行けたことは今年の一番大きな成果だったと思います。
「日本一危険な国宝鑑賞」というコピーは全く嘘ではなくて、ひとつ間違えれば本当に死ぬほど危険な参道だったと思いますが、それだからこその登頂後の達成感もひときわでした。生きて帰って来られてよかった。もちろん、お堂の美しさは、まさに「国宝」でした。
キトラ古墳は飛鳥を訪れたとき偶然にポスターで公開中であることを知り、立ち寄りました。予約制だったけど知名度が低いのか、その場で見学を許可されて北壁にあったとされる玄武を生で拝観することができました。この時の感動は本当に大きかった。これほどの緻密な絵画が誰の目にも触れられず石室の中で何百年と外界から断たれて守り、守られていたことにとても感動をしました。
MINDTRAILは奥吉野のアートの祭典で、自然の中に調和するアートが美しかった。更に訪れる全ての場所が美しい自然と文化をもつ場所だったから歩くのが楽しかった。特に吉野は後醍醐天皇が追われた南朝の里という寂しさもにじませながら、修験道の聖地として蔵王権現像も拝観出来てとても感激しました。
その他の次点とした(せざるを得なかった)美術も、どれがランクインしても全くおかしくない素晴らしいものばかりでした。
曽我蕭白はようやく今さらだけど本物を見て感激して、結局展示替えで2回会場に行ってしまった。
東寺の特別公開で観た十二天屏風はあまりに美しかったからレプリカを買ってしまって、今も家で時折広げては、眺めながら酒を飲んでいます(これがしたかった)。
醍醐寺の庭園は広くて美しくて更に快慶の仏像にもびっくりしたし、今城塚古墳は実際は継体天皇墓所であるのに、一般人に開放されてしまった国内唯一の天皇墓公園になっていたことにとてもびっくりしました。
BANKSYは怪盗乱麻のような存在かと思っていたけど、意外と小品もつくっていて、かっこいい作品がたくさんあったな。
聖徳太子像と三沢厚彦については、別でじっくり語りたいので後日改めて書きます。
まー本当にコロナに負けないというほど、いろいろ観ました。むしろコロナでないときより今の方が観ているのではないか、というほどに。美術鑑賞については年々感性もあがってきているし、いいものに対するアンテナの精度もどんどんあがっているように思います。来年ももっとすごいものに出会いたいと思います。□