今日のゲーム「UNDERTALE」

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悪いモンスターを倒して経験値とお金を手に入れる。
そしてレベルを上げてまた強いモンスターに挑みながらラスボスを倒す。

ロールプレイングゲームの世界では完全懲悪は無意識の常識になっている。

主人公が経験値やお金を手に入れるための手段として、どうしても「敵」が必要になる。
そのため「倒す」という目的を正当化するために敵=悪いものとして設定される。
そうでないとゲームのストーリーを進行できないからです。

UNDERTALEがすごいのは、この盲点「RPGは勧善懲悪である」という無意識の常識をひっくりかえしたというところにあるのだろう。

「誰も死ななくていいRPG

UNDERTALEは、モンスターとは対話をするだけで戦闘を終えることが出来る。
レベル1のまま、ラストを迎えることも出来るのです。
もちろん、今までのRPGのように、敵をしっかり倒しながらレベルをあげて、エンディングを迎えることもできる。
だけど、UNDERTALEはそれだけじゃない。
さらにすごいのは、ゲーム中で敵を倒すという行為が、僕らが住むこの世界の悲惨で無意味な争いへの問いかけを投げかけてくる。というところです。

ゲームは、まるで絵本を読むかのような、ふわふわとした世界観で進んでいきます。
出てくるキャラクターは誰もが、不条理なギャグや小さな言葉をしゃべりつづけている。
プレイをはじめてからしばらくは、これのどこが世界を揺さぶったRPGなのだ?とすら感じていました。
だけど、そんな気持ちで物語を進めて行ったとき、そのゆるい世界の中に隠された強烈なメッセージが現れてくるのです。
途中までは、絵本のゆるい世界にひたっていただけなのに、ラストに向かって物語は、この現実世界での僕らの不条理な争いへの警鐘ともとれるようなメッセージを投げてかけてくるのです。

世界がすごいすごいと騒いでいた理由がはっきりと体感できる、歴史的なゲームだろうと感じました。

日本ゲーム大賞受賞作。是非秋の夜長に挑戦してみてください。

ちなみに僕は3周目(ちょっと怖い)。□