ゆとりを学ぶ

旅で学ぶのは旅先からだけではない。


同行する仲間からも学ぶことが多い。


旅行中のわずか数日間、ホテルで一緒に生活しているだけで、こちらの生活をがらりと変えてしまうような驚きを与えてくれたりする。


この旅で友人から最も影響を受けた点は「ゆとり」だ。



個人的にいつもぎりぎりの生活をしている。
言い換えると「だらしない生活」である。


いつもへとへとに疲れているのでぎりぎりまで眠り込み、疲れを取ろうとする。ぎりぎりになると布団から飛び出し、追い込まれたように寝癖を直しつつ外へ走り出す。そしてまたへとへとになり戻ってくる。そんな生活。


慢性時間貧乏ゆえ、なんでもかんでもつめこもうとする。あれやってこれやって、、と考えているだけでへとへとになることも多い。そのくせパフォーマンスは思ったほど上がらなかったりする。そんな生活。


が、友人の生き方にはそんな概念が全く存在しない。
忙しさのレベルで言えばこちら以上なのは間違いがないのに。


アンコールワットを見て汗だくになったあと、ホテルに戻る。
たった10分でもゆったりとシャワーを浴びて、ゆっくりと食事をとる。
太陽がほどほどに落ちてからまたすっきりと観光に出かける。
考える前に動けば、意外に考えている時間くらいで物事は終わったりする。


つめこむことはパフォーマンスを落とす。ゆったりとやるだけでパフォーマンスが向上していく。


当たり前のことを、今更思い知った。□